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重盛高雄「謎解き?外食が100倍面白くなる話」

客と店員が“ほぼ非接触&スムーズ”なスシロー、入口に店員と客が大混雑の「はま寿司」

写真・文=重盛高雄/フードアナリスト
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客と店員が“ほぼ非接触&スムーズ”なスシロー、入口に店員と客が大混雑の「はま寿司」の画像3
はま寿司の受付機

客が他店に流れる「はま寿司」

 同じ回転寿司業態では、オペレーションが残念なチェーンも実は存在する。特にポンコツと感じた「はま寿司スーパービバホーム豊洲店」を例に紹介しよう。同店舗はアプリ予約を受け付けしていない店舗だ(筆者追記:5/28現在アプリ予約は可能になっています)。画像にあるとおり、予約番号を読み上げる専任のスタッフが1名、客席に案内するスタッフが1名、会計を担当するスタッフが1名と、店舗入り口に3人が重なっている場面をよく見かける。

 番号を読み上げるスタッフの業務は忙しい。予約の順番に番号札を読み上げるだけでなく、番号を呼び出ししたものの客が不在だった番号も順次読み上げている。週末になると、同店舗の入り口には大勢の客が待っている。

 過日訪問した時には、順番が来た時に通知されるショートメッセージの機能も故障中だった。場所柄、子どもを連れて来店する客も多いが、待合場所や座席数が少ないことも災いし、待ち切れずに他店に流れる家族や、泣き出した子どもの手を引いて駐車場に向かう家族も多く見られた。その間もカウンターでは呼び出しを担当するスタッフが、いなくなった客の番号も含めて何回も呼び出していたことは言うまでもない。

 客目線で考えると、例えば、待ちきれずにやむなく帰宅する客から番号札を回収するなどのひと工夫を加えることで、今のシステムのまま、もう少し「お客様の心に寄り添った対応」ができるのではないかと感じた。はま寿司も非接触の取り組みを推進している一つの会社であるが、その仕組みが客だけでなくスタッフにも利便性が高くなければ浸透していかないことだろう。

 もともとは東京オリンピック・パラリンピックに外国から来訪する客に向け、タッチパネルの多言語化や決済手段の多様化が推進されてきた。今では感染予防の面でも非接触が大きなトレンドとなっている。「これから数年はコロナと共存だ」という覚悟を持ち、あらゆる可能性に挑戦する姿勢が、特に外食業には求められる。

 筆者は4月21~23日に東京で開催された業務用「食」の見本市「ファベックス2021」に参加し、これからのテイクアウト戦略のカギになりそうな「容器」をいくつか発見した。次回は、テイクアウトの可能性拡大という観点から容器にフォーカスしてお届けしたい。

(写真・文=重盛高雄/フードアナリスト)

●重盛高雄/フードアナリスト

ファストフード、外食産業に詳しいフードアナリストとしてニュース番組、雑誌等に出演多数。2017年はThe Economist誌(英国)に日本のファストフードに詳しいフードアナリストとしてインタビューを受ける。他にもBSスカパー「モノクラ~ベ」にて王将対決、牛丼チェーン対決にご意見番として出演。最近はファストフードを中心にwebニュース媒体において経営・ビジネスの観点からコラムの執筆を行っている。

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