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現役マネージャーが語る、芸能ニュース“裏のウラ”第37回

連ドラ主演クラスでギャラ2千万円の“安さ”を考える…芸能人が不倫で謝罪する本当のワケ

芸能吉之助(現役芸能プロマネージャー)
【確認中】連ドラ主演クラスでギャラ300万の“安さ”を考える…芸能人が不倫で謝罪する本当のワケの画像2
雨上がり決死隊・宮迫博之のYouTubeチャンネル「宮迫ですッ!【宮迫博之】」は登録者数140万人超えで大成功。宮迫や元NEWSの手越祐也のような芸人やタレント寄りならば、独立のうま味はあるのかもしれないが、俳優や役者という職種に限っていえば……。(画像は同チャンネルより)

連ドラのギャラは主演クラスでも1クール3000万円程度、大作映画の主演でも1000万円程度

 役者さんの場合、地上波連続ドラマのギャラは、主役級のトップクラスの人でさえ、1話あたり100万円からよくてもせいぜい300万円程度。ということは、1クール3カ月で全10話だとして、1000万〜3000万程度でしょう。ギャラの取り分が役者さん7割、プロダクション3割だとすると、本人に700〜2000万円程度、プロダクションに入るのは300〜900万円程度ということになりますね。さて、これを高いと見るのか安いと見るのか、なんですよ、問題は。

 地上波連ドラの主演を張るような看板役者ともなれば、純粋な撮影期間以外にも何人ものスタッフがかかわっており、撮影後には基本的にノーギャラの番宣活動なんかもあったりする。そしてそもそも、地上波連ドラの主演クラスなんて、そういうもろもろの“周辺仕事”まで含めれば、年に多くても2回くらいしかできないもの。そしてその期間、当然ながらそれ以外の“大きな仕事”は物理的にできなくなるわけですよ……。

 そんなアレやコレを考えた場合、1クール3カ月で本人に1000万〜2000万円程度、事務所に1000万円程度……というのは、地上波連ドラの主役を張れるような売れっ子、今をときめくイケメン役者、美人女優……ということを考えれば、ちょっとこれ、とても“ウハウハな金額”ではないことは、読者のみなさんだってご理解いただけますよね?

 だって、連ドラの主役級なんて当然、ポッと出の役者さんではないわけですよ。そのポジションに上りつめるまで数年、場合によっては10年以上の期間がかかっており、その間の稼ぎは、当然もっと低いのが当たり前。でもその間もその役者さんが生活に困らない程度にはお給料をあげなければいけないし、レッスンやなんだも受けさせてあげなければならない。そして当然ながら、そういった“先行投資”をして支えたにもかかわらず、報われずに業界を去る方も多いのが現実、というきわめて厳しい世界……。

 ドラマだけでなく、映画も基本的には似たようなものです。

 大手配給会社が扱うような全国公開される話題作でさえ、主役級の役者さんで、ギャラはせいぜい500〜1000万円程度でしょう。場合によってはひと月近く撮影のために拘束され、映画公開前には、連ドラ同様ノーギャラでテレビへの番宣や劇場でのPR活動にフル稼働となる。そしてドラマと同様、基本的にその期間にはほかの仕事はできない、ないしできたとしてもきわめて限定的、ということを意味するわけで……。

 これでは、ドラマや映画に出まくりの売れっ子役者さんだったとしても、「悠々自適なセレブ生活を送れる」なんてのは夢のまた夢であり、芸能プロ側にとっても、人件費やその他の諸経費を考えれば、そこまで大儲かりするわけではまったくない……ということになるわけですね。

 う~ん、厳しいなあ。でもこれが日本の芸能界の現実なんです。売れっ子役者さんでさえね。

日本の芸能界において「売れっ子になる」とうことはすなわち、「CM仕事をいかにうまくこなしていくか」ということ

 でも、現実には売れっ子俳優さんは、みんな都心のタワマンに住んでいいクルマに乗って、わりとウハウハな生活をしているように見えますよね?(笑) それってなんなのか。そう、そこでポイントになるのが、「広告のお仕事」なんです。

 日本の芸能人……特に“費用対効果”だけ考えれば決してコスパがよいとは思われない「俳優」というお仕事をしている芸能人にとって、“本業”である役者業と同じくらい大切なもの……特にビジネスの観点からいえば、本業以上に大切かもしれないもの……それが広告の仕事、簡単にいえばCMキャラクター、イメージキャラクターを務めるお仕事なんですね。

 芸能人が仕事で実績を上げて有名になれば、家電、クルマ、化粧品、医薬品、携帯サービス……その他さまざまな商品のテレビCMに登場し、ポスターにも掲載され、そして最近では静止画・動画を問わずネットで表示される広告にも出演する……それって、日本に住んでいれば当たり前のこととして自然にみなが受け入れていますよね? 「え、だって有名な人が商品キャラクターを務めればその商品のプロモーションになるんだから、当然じゃん」って。

 いやまあそうなんですけど、欧米などの諸外国ではそれってそこまで当然のことじゃないんです。だって、ハリウッドセレブがアップルのiPhoneのCMに出てます? フランスの有名俳優がルノーのCMに出てます? ところが日本(だけじゃないんですけどね、わりと東アジア圏では多いです)では、有名俳優が有名企業のCMに出るって、きわめて当たり前のこととして認知されているんですね。

 というわけで、少なくとも日本において役者として売れてお金持ちになるということは、この「広告のお仕事」をいかに上手にこなしていくか、ということとイコールなんですね。それはなぜか? そう、ズバリ「お金」なんです。(では、ハリウッドセレブがなんでそこまで広告のCMをやらないのか、あるいはやる必要がないのか、という疑問については、【次回】でじっくり語りますので、お楽しみに)

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