「確かに、著作権法第113条は『著作権を侵害して作成されたプログラムの著作物を、侵害品と知っていながら入手し、業務上電算機で使用する行為』を著作権侵害とみなし、5年以下の懲役を科しており、『ライセンスをとらずに勝手に作成したゲーム』も『プログラムの著作物』として処罰の対象となります。しかし、『業務上』という点がポイントです。要するに、家庭で個人的に遊ぶために購入した場合は処罰されないけど、これを利用して人を集めて遊ばせたり(たとえカネをとらなくても)すると処罰されるということです。

 これに対し、『著作権を侵害して違法にアップロードされた音楽や漫画データ』などは、個人で楽しむためであっても処罰されます。このへんの“デコボコ”加減が、著作権法が侵害行為とのいたちごっこだと言われている所以なのです」

1000種類以上のゲームが詰まった「Retroquest」

 そこで、実際にアマゾン中華ゲーム機を購入してプレイしてみた。まず手に入れたのは、マニアの間で決定版との誉れ高い「Retroquest」。据え置き型で、付属のHDMIケーブルをモニターにつなげてプレイする。日本語で書かれた説明書が添付されており、設定に手間取ることがない。

アマゾンで買える謎の中華ゲーム機を購入→プレイしてみた…著作権侵害の違法性は?の画像2

 その中身は、まさにゲームの歴史が詰まった博物館だ。1972年に北米でリリースされた史上初の家庭用ゲーム機「オデッセイ」から、アメリカで大ヒットした「Atari 2600」、そして日本の「ファミコン」「セガマークIII」「PCエンジン」などの8ビット機、「スーファミ」「メガドライブ」といった16ビット機、「ゲームボーイ」などの携帯マシンのソフトがほとんど網羅されており、大量のアーケードタイトルも揃っている。

 さらに「プレイステーション」「ドリームキャスト」「ニンテンドー64」といった高機能マシンのソフトも入っており、この1台に約40年に及ぶゲームの歴史がギュッと凝縮されている。

 ファミコン時代のゲームは、どれも再現性は完璧。そこでデータが重い、新しめのタイトルとなるプレステ版「クラッシュ・バンディクー」を起動してみたが、操作性にわずかな鈍さを感じるも、おおむね快適な遊び心地。画質や音楽も、オリジナルと遜色がないように思える。

 吉田氏によると、中華ゲーム機の中には動作が遅かったり、音が欠けてしまうケースなども多いというが、その点で「Retroquest」のオリジナル再現度は極めて高いと言えるだろう。

 一部のタイトルが起動しない、といった不具合はあるものの、遊びきれないほどのレトロゲームが詰め込まれているので、年季の入ったマニアから浅く広く楽しみたいライトなファンまで、幅広い人が楽しめる1品だ。

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