賛否が分かれる中華ゲーム機

 1台で昔なつかしいソフトをたっぷり楽しめる中華ゲーム機著作権法を完全に無視しているということもあり、ユーザーの間でも賛否が分かれているアイテムだが、吉田氏は異なる視点からポジティブに評価する。

「レトロゲームは世界中で需要があり、メーカーも新たな機種を出すごとに昔のタイトルを再発売して何度も稼いでいます。ただ、そうした商業主義やさまざまな権利にとらわれているおかげで、ゲームファンが気軽にレトロゲームに触れることができず、開発者やゲームの歴史を学術的に掘り下げている研究者にとっても、ある意味で妨げになっています。

 その点、製造元も年代もバラバラな複数のゲームを横断的に網羅している中華ゲーム機は、遊んでいるうちにこれまで誰も指摘してこなかったようなタイトル同士の影響関係がわかったりすることもあります。著作権を無視していることからゲーム文化の破壊者と考えられがちですが、見方を変えれば、フラットな立場からゲーム資料を保存するという貴重な役割を担っているとも言えるのではないでしょうか」(同)

 さらにマクロな視点から見れば、エミュレータ技術の進化にも寄与していたり、中華ゲーム機の製造・流通過程そのものもゲームカルチャーの一部といえる。コロナ禍のステイホームの楽しみ方のひとつとして、選択肢に入れてみるのはいかがだろうか。

(文=清談社)

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