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画期的な“人が人に薦め合うSNS”誕生秘話…ECや動画サイトのAIのおススメとは別物

構成=小内三奈・ライター・インタビュアー
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人生のどん底から抜け出した「ススメル」開発秘話

 ところが、いざ開発しようとなると技術的な壁がありすぎて実現できず、一度はあきらめたが、Amazonのレコメンド情報を見るたびにイライラは続いていたそうだ。「こんなにシンプルなアイデアなのに、なぜどこもやらないのかと不思議で仕方なかった」と語る鈴木氏。それでも、実現につながるような具体的アイデアはまったく浮かんでこなかった。

 ところが、着想から4年が過ぎた2018年10月25日、信じられないような出来事が起こった。2017年末に最愛の妻をがんで亡くした鈴木氏は、生きる意味を見失い、仕事に対する意欲も一切なくなり、人生のどん底ともいえる状況にいた。そんな鈴木氏が、近くのコインランドリーで子どもの大量の洗濯物を回していたとき、突如「ススメル」のベースとなるアイデアが頭に降ってきたのだという。

 半ば自暴自棄になっていた鈴木氏に、天から舞い降りた突然のプレゼント。「これはやらなければいけない!」「これなら絶対にできる!」と確信し、すぐに具体的なアイデアを資料化し、特許の出願までを一気に済ませた。以来、天から降ってきたアイデアに引っ張られるかのように「ススメル」の開発に奮闘する日々を送った。

 鈴木氏は、「あのとき降ってきたアイデアが私を立ち上がらせ、私の手を引っ張っているとしか思えない」と語る。

 自己啓発のプロが、生きる意味すら失ってメンタルが落ち込む経験をした。だが、たったひとつのアイデアから人は簡単に立ち直ることもできる。人間にはやはり理屈では説明できないようなことが起こるのだ。

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鈴木領一氏

コロナ禍で期待大、特許取得で世界展開も視野に

 AI全盛の時代に「ススメル」は、あえて”人は人の力でしか動かない”ことに着目し、良い作品に出合ったときに「誰かに伝えたい」と思う人、「同じような価値観を持った人のおススメを知りたい」と思う人、双方のニーズを実現してくれる。

 折しもコロナの収束が見えず人と交流する機会が制限される今、人に会わずとも人が人を動かせる大きな原動力になるのではないだろうか。

 現在、ベータ版での利用が可能となっているので、ぜひ「ススメル」の世界を体験してもらいたい。正規版のリリースは7月頃に予定されている。当初はAndroid版のアプリがリリースされ、秋から冬にかけてiOS版のアプリも出てくる見通しだ。

「あらゆる業界と協業し、ライセンス契約をするなど今後のビジネスモデルを検討している」と語る鈴木氏。「申請中の国際特許が取得できれば、独占的に『ススメル』のプラットフォームを世界に供給できるようになり、世界展開も可能となる」と、期待を膨らませる。

「ススメル」が目指す世界は本や映画の領域に限らない。

「音楽、ニュース、レストラン、コスメ、サプリなど、あらゆる業界でも同じことが実現できる。人が良いと思ったものを自然と人に伝えていける、誰もが幸せな世の中となるように貢献したい」

 こう語る鈴木氏の挑戦は、まだまだ続く。
(構成=小内三奈・ライター・インタビュアー)

ススメル
「現在、本はAmazon、楽天ブックスの全データベースを取得、映画・番組はAmazonビデオ、Netflix、Hulu、YouTubeの全データベースを取得し、すべて検索が可能となっている。2020年12月からベータ版の運用をスタートしており、ユーザーの評価も上々のようだ。さらに2021年3月、見事特許を取得した。すでに国際特許の申請も済ませている。」

新しいSNSの仕組みで、国内特許取得! 世界展開を視野に入れ、米国特許出願へ準備も

ススメル開発情報サイト

小内三奈(おない みな)
ライター・インタビュアー。ビジネス・教育分野を中心に、新聞、雑誌、ウェブメディア等で執筆中。経営者への取材多数。教育現場への取材のほか、教育書・児童書の書評を執筆。
https://onaimina.com/

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