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東京都・学校図書館の民間委託を廃止させた都議に聞く(2)…違法状態横行、単身で切り込む

文=日向咲嗣/ジャーナリスト

--これが9月30日の一般質問の内容につながっていくんですね。

米川都議 はい。東京労働局に行ったときに、都立高校・学校図書館で行われている業務責任者が従事者を兼務しているパターンは、典型的な偽装請負の4例のひとつであることが東京労働局のリーフレットに明記してあり、それを見てびっくりしました。9月の一般質問の直前でした。その時点で論理が整然とつながってきましたね。

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--これにより、言い訳のきかないところまで都教委を追い込めたわけですね。

米川都議 そうです。これがなかったら少し弱かったかもしれません。そもそも仕様書に書いてある「従事者が業務責任者を兼務」と知らなかったら、質問すらできず、調査にも入れなかったでしょう。いろいろな偶然が全部、今回は重なったと思います。

--都教委とは、9月の一般質問の前にやりとりされましたか。

米川都議 ええ。8月の段階で各学校に、誰がどういう体制で勤務しているか調査をかけています。その段階で、1人勤務のときには業務責任者を兼ねているとして、そこで指示をしたら違法になりますよねという話は、(担当課と)していました。こういう実態はあるでしょうと。それを受けて担当課が9月のアタマに、1人勤務のときには業務従事者に学校側は指示してはいけませんよという事務連絡を各学校に流しました。

 1人勤務のときには、必ず会社の業務責任者を通してやりとりをしなさいという事務連絡を出したのです。しかし、実際は目の前にいて、お昼に2人になったら、その人が業務責任者として扱えるのに、(1人のときには指示できないのは)おかしいという話をしました。

 教育委員会は9月アタマに現場に文書を出して、1人勤務のときでも、米川が調査したときには、業務責任者を兼ねていましたと答えたかもしれないが、その事務連絡を出した以降は、そういう問題行為は起こっていませんというスタンスになっていました。

--1人勤務のときにも、従事者が業務責任者だということですか?

米川都議 今年からはちゃんと、何時から何時までは誰が業務責任者だとされましたが、それまでは、いくら事務連絡があったとしても、その人がどういう立場なのかは誰もわからない状況でした。だからグレーだよねという抜け穴です。1人勤務のときには単なる従事者、もうひとり来た瞬間に、同じ人が業務責任者になるなんて、おかしいでしょう。その人がどういう立場で勤務しているかを学校側が常に把握できないのはおかしい、という話もしました。

--財務局とのやりとりとは?

米川都議 財務は、都知事名で委託関係の契約するときには契約二課が全部請け負うので、6月くらいから契約二課に「こういう仕様書ってどうなんですか?」という話はしていました。開示請求して文書が出てきて、仕様書を全部見ていったところで、こういう仕様書の内容だと違法性があるのではないのかと。

--財務局は、都教委とは別ルートでやりとりですか?

米川都議 そうですね。このときは別々の同時進行です。横のつながりは特になくて、財務は財務で、この仕様書上どうなのかと。契約そのものが違法行為の可能性があるのかどうかということ。そういう問題のある契約を都知事名で結ぶのはどうなのか、と言いました。

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