「そんな装備で大丈夫か?」の『エルシャダイ』、大量の素材データ無償提供にネット沸く

「人間にとって一番大切な自己犠牲をテーマとした物語です。永遠なる神には望んでも持てない力。それを持てるのは唯一人間であり、その事を最も恐れるのもまた人間です。イーノックはそれを提示し、ルシフェルはそれを呆れ、見下します。それでもイーノックは世界を変えようとするそんな物語です」

エルシャダイは、リーマンショックによりスタジオの閉鎖を余儀無くされ物語が一部未完に終わったゲームです。そのやり残した想いが『神話構想』という形で、今も紡がれています。今年もまた新作の小説や漫画も出す予定です。全てが繋がるオムニバス物語。一度手に取れば抜け出せない沼がそこにあります」

 大手ゲームメーカーのPR担当者は同作品のリリース当初の模様を次のように振り返る。

「聖書偽典とされる『エノク書』をモチーフとした中二病心をくすぐるシナリオ、幻想的で美しいキャラデザインや背景など、プロモーションが始まったころはどこのメーカーも大注目していました。実際にプロモーション動画は爆発的な再生数の伸びを見せていましたし、プロモーション動画の新作が公開されるたびにSNSやネット掲示板で注目を集めていました。

 しかし、いざ発売してみると思ったほどは伸びなかった。『週刊ファミ通』(KADOKAWA Game Linkage)さんのデータによると初動の売上はプレステが6万本、Xbox が9000本くらいだったと思います。

 ユーザーに不評だった要因はプレイ時のキャラ造形がプロモーション時と違うとか、横スクロールアクションになる部分があるとか、仕様上の問題がいろいろあったのだと言われていますが……。『エルシャダイ』のキャラの“強さ”や作品の世界観は素晴らしかっただけに、ゲーム作りと販売の難しさを実感しました。それでも、『そんな装備で大丈夫か』は多少時代遅れにはなっても、死語になったわけではありません。そういう意味でコンテンツそのものの強さを感じます」

 ゲームソフト自体は不発に終わっても、キャラや世界観は語り継がれている。この素材配布で、再びネット上で往年の名台詞がバズる日が来るかもしれない。

(文=編集部)

 

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