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小林敦志「自動車大激変!」

新型アクア&カローラクロスは大ヒット確実…トヨタ、異例の新型車ラッシュの販売事情

文=小林敦志/フリー編集記者

 さらに、そのようにしてご購入した後に、ドレスアップなど、さらに愛車に“投資”しておられるお客様も多く見受けられます。リセールバリューも目立って良いわけではないので、ローン支払い途中に下取り査定額で残債整理をするということも難しいケースが多いです。いつものトヨタディーラーのように、『まずは現行モデルユーザーから乗り替えてもらおう』という売り方が馴染まないとの話も聞きます。

 そもそも趣味性が高く、量販がそれほど期待できないので、“売り手”からなかなか積極的なアプローチができません。“好きな人は買う”、これはランドクルーザーとも共通しているように感じます」

大ヒットが確実視される新型アクア

 新型アクアについては、販売現場の鼻息も荒いようである。現行アクアは2011末にデビューし、10年目に入っている。この間人気車種として量販を続けており、10年間の累計販売台数はハンパではなく、これが新型への乗り替え母体となるので、発売前から予約受注を狙って活発な販売促進活動が展開されている。

 前出の事情通は「新型アクアは上質なコンパクト ハイブリッド専売車というイメージを強調しているようです。すでに昨年発売されたヤリスにもハイブリッド仕様がラインナップされているので、“ベーシックコンパクト”のイメージが強いヤリスとの棲み分けをはっきりさせるためにも、上級コンパクトハイブリッドカーというイメージを意識しているようです」と説明してくれた。

「ヤリス」は主戦場ともいえる欧州市場を意識しており、良くも悪くも欧州ブランド車で目立つ“ヒエラルキー”というものを強く感じるクルマといえる。トヨタ車はカテゴリーを超えた上質感がひとつのウリとなっているが、いまだ階級社会が色濃く残る欧州では、それはなかなか受け入れられない部分もある。

 たとえば、BEV(純電気自動車)であるメルセデスベンツ「EQC」の電動ユニットは、ボンネットを開けると全体を樹脂製カバーが覆っているのだが、EQCより格下といっていい「EQA」ではカバーはなく、ユニットがむき出しになっている。何か合理的理由があるのかもしれないが、一般的にはこのような差を見て「欧州車はヒエラルキーがはっきりしているなあ」と感じる人が多い。そして、内燃機関車も含め、欧州車は今もなお同ブランドの中で厳格なヒエラルキーが確立されているのである。

 話を戻すと、ヤリスは欧州を意識した結果なのか、日本国内ではトヨタ車にしては「安っぽい」との声を多く聞く。また、パーソナルユースを強調したのか、後席の使い勝手も今ひとつという話も多く聞く。

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5:30更新
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