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このようなことから、ヤリスの購入を躊躇していた人の受け皿が新型アクアになるといってもいいだろう。現行モデルの保有母体が圧倒的に多いことも考えると、新型アクアは発売前から大ヒットはほぼ間違いなしといっていいだろう。
自販連(日本自動車販売協会連合会)統計を見ると、ヤリスは発売以来、軽自動車並みの販売実績(かなり量販しているという意味)となっているが(途中からヤリスクロスとの合算となっているが)、それでも新型アクアもしっかり売ってしまおうとするところは、国内販売で圧倒的なシェアと販売力を誇るトヨタの底力を感じさせてくれる。
カローラクロスも国内デビューでヒット確実
カローラクロスは昨年、タイでワールドデビューして以来、「日本にはいつデビューするのか」といった報道が目立っていたが、ついに国内デビューがほぼ間違いないものとなった。
現状、国内でのトヨタ車のSUV(クロスオーバーSUV)ラインナップは、コンパクトなものから挙げていくと、「ライズ」「ヤリスクロス」「C-HR」「RAV4」「ハリアー」となっている。
ライズはデビュー直後から大ヒットしていたのだが、ダイハツからのOEMとなるのでハイブリッド仕様がないのがネックとなっていた。すると、しばらくしてハイブリッド仕様をラインナップするヤリスクロスが登場し、「ヤリスクロスにはハイブリッドがありますよ」とも売り込み、ヤリスクロスは現在まで納車待ち半年以上の大ヒットとなっている。
先日デビューしたホンダの新型「ヴェゼル」はヤリスクロスをライバルとしているようだが、ボディサイズはヤリスクロスのほうが小さい。大ヒットしているヤリスクロスだが、「ボディサイズが小さい」との声も聞き、トヨタの販売現場では「ヤリスクロスがヴェゼルのライバルとはイメージできない」という声も聞く。先代ヴェゼル時代にはライバルとされていたC-HRは極端なクーペSUVスタイルを採用するので、現行ヴェゼルのライバルとしては馴染みにくい。
ところが、RAV4になると、今度はボディサイズが大きすぎるとの声が多くなる。つまり、“ヤリスクロス以上RAV4未満”のSUVの待望論があり、カローラクロスがそこにスポッとはまるモデルとして熱い視線を浴びていたのである。適度なボディサイズにカローラとつく車名による高い信頼感もあるので、こちらも大ヒット間違いなしとされている。