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住宅ジャーナリスト・山下和之の目

収納→ワークスペースに変身、共用部に仕事空間、非接触を徹底…新常識のマンション続々

文=山下和之/住宅ジャーナリスト

在宅ワーク時には収納をワークスペースに

 なかでも、エントランスにおける手洗い場の設置は、恐らく分譲マンションでは初めてのことではないでしょうか。しかも、自動タイプのハンドソープで、子ども用もあるので小さな子ども連れでも安心です。専有部にも非接触で手洗いできるタッチレス水栓が設けられています。さらにゴミ置場も住戸の鍵と連動する自動ドアなので、手を汚さずに処理できますし、重いゴミを持っているときも安心です。

 総戸数53戸のさほど規模が大きくないマンションなので、共用施設にコワーキングスペースなどを設置するのは難しいので、居室に工夫を行っています。収納スペースを「変身クローク」として、ライフサイクルに合わせてフレキシブルに活用できるようにしているのです。子どもが小さいうちには、ハンガーパイプを移動、折り畳み式のカウンターを広げれば机になります。椅子を持ち込めば、スッキリとしたワークスペースになります。コロナ禍後は、カウンターを畳んで、ハンガーパイプを設置すれば、大型のクローゼットに戻る仕組みです。

コロナ禍収束後を見通した選択が大切になる

 さまざまな面でコロナ禍への対応を取り入れた新築マンションが増えていますが、コロナ禍がいつまで続き、その後の生活がどうなるのかをまで見越した選択が欠かせません。自宅内に大きなワークスペースをつくってしまい、購入後には在宅勤務が終了したら、無用の長物になる可能があります。共用部のコワーキングスペースについても同様です。その点、クローゼットを一時的にワークスペースにする形であれば、ポストコロナになったときには、クローゼットに戻すことができます。

 ただ、非接触についてはポストコロナにおいても、いつ新たな感染症に襲われるかわかりませんから、「ニューノーマル」なライフスタイルには欠かせない要素になるかもしれません。ほんとうに何が必要なのか、ライフスタイル、ライフステージの変化を見通した上で間違いのない選択を行ってください。

(文=山下和之/住宅ジャーナリスト)

●山下和之/住宅ジャーナリスト

1952年生まれ。住宅・不動産分野を中心に、新聞・雑誌・単行本・ポータルサイトの取材・原稿制作のほか、各種講演・メディア出演など広範に活動。主な著書に『よくわかる不動産業界』『家を買う。その前に知っておきたいこと』(以上日本実業出版社)、『マイホーム購入トクする資金プランと税金対策』(執筆監修・学研プラス)などがある。

日刊ゲンダイ編集で、山下が執筆した講談社ムック『はじめてのマンション購入 成功させる完全ガイド』が5月11日に発売された。

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