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桶谷 功「インサイト思考 ~人の気持ちをひもとくマーケティング」

熱狂的な親子のファンを持つ塾「探究学舎」が、『ドラゴン桜』より“スゴイ”理由

文=桶谷功/株式会社インサイト代表取締役
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 まず、授業の分野を見ると、宇宙・生命・元素・医療・数学・経済・歴史・芸術・ITなど実にさまざま。人気の科目は「生命進化編」「戦国英雄編」「宇宙編」「元素編」など、入門者向けの授業だ。

 例えば、「生命進化編」では、どんな授業が繰り広げられるのか。カンブリア紀には、どんな生き物が現れて、どう進化し、あるいは絶滅して、今につながるのか? いろいろな古代生物がカードになっていて、時代順に並べたり、グルーピングしたり、カードゲームのように楽しい。まるで、ポケモンカードのようではないか。数人ずつのグループに分かれて話し合うから、誰もが参加できる。不思議な形の古代生物のフィギュアがあるので、さわって遊ぶこともできる。また、生物の大量絶滅がどうして起きたのか、みんなで考えて発表する。「気温が下がった」「食べ物がなくなった」「酸素がなくなった」など、自分の考えを言いたい子どもたちの手がいっせいに挙がる。

 ここで大事なのは、正しい答えを求めているわけではないこと。全然違っていても、「なるほど、そういう見方もあるね」「その考え、おもしろいね」と受け止めて、考えること自体を推奨する。だから、自分なりに考えて発表する楽しさがある。「あっ、思いついた!」と、ひらめいたときのぞくぞくするような嬉しさも実感できる。グループ間で得点を競ったり、親のグループも参加して、いつのまにか子どもグループ以上に熱中していたりする。

 内容自体は、かなり専門的でマニアックなものだが、掘り下げた内容のほうが子どもたちはハマる。そして、「古代生物」を起点にして興味が「生物の細胞」に広がったり、「人類の起源や進化」へと広がったりしていく。

 オンラインの授業でも、全員で発表し合うだけでなく、小グループのホームルームに分かれて濃い時間を楽しめるようになっている。また、オンラインだと体感が少なくなるので、例えば戦国英雄編では、つまようじを木材代わりにしてお城をつくったり、お気に入りの武将の鎧や兜を紙やダンボールでつくって着てみたり、工作やお絵描きなど五感を使った学びが得られる。

 クイズ大会もある。カフート(kahoot!)というノルウェーの教育スタートアップ企業が世界で注目されているが、そのサービスをいち早く取り入れているので、オンラインで簡単に4択のクイズをつくることができるのだ。

 大人のビジネスの世界でも、SDGsなどはゲームをしながら学べる教材がいくつも開発されている。カードゲームだったり、ボードゲームだったりを楽しく遊びながら、ワークショップ形式で学んでいく。大人であっても、興味をもって楽しく接したほうが、学びや気付きは多くなる。

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