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旭川・中学生イジメ自殺、教頭が親に「加害者10人と被害者1人の未来どっちが大切か」市教委も揉み消しか

文=編集部
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 自殺未遂が起きた当時の北星中学校長は「文春」の取材に対し、「(イジメに)至ってないって言ってるじゃないですか」と発言。さらに、爽彩さんが同校生徒から不適切な動画の撮影を強要されていたことについて、「今回、爽彩さんが亡くなった事と関連があると言いたいんですか? それはないんじゃないですか」などと話している。

「旭川市の西川将人市長は今月22日になってようやく、市教委に調査を指示しましたが、もし『文春』報道がなければ、学校も道警も市教委も、自殺の原因をひた隠しにしたままで、真相は完全に闇に葬られたままになっていたでしょう。『メディアあさひかわ』の報道もあり、自殺未遂の件は道警記者クラブ所属の主要メディアは把握していたにもかかわらず、爽彩さんが2月に自殺して以降、『文春』報道を受けて旭川市が公に動き出すまでの約2カ月間、まったくといっていいほど報じていないのも問題でしょう。

 特に地方では、記者クラブ加盟メディアは警察や県・市などの自治体の意向に逆らうと情報をもらえなくなるので、言いなりになりやすい。今回の件でいえば、情報が出てしまい事を荒立てたくない道警に、地元メディアがこぞって加担してしまったという構図が浮かんできます」(全国紙記者)

 また、メディア関係者はいう。

「道警は、爽彩さんの自殺とイジメに関する問い合わせに対し、『記者クラブ加盟社以外のメディアには答えない』と対応を拒否しています。コントロールが効かないメディアに知られると不都合なことでも、あるのでしょうか。“あくまで学校側と市教委の問題”として終わらせたい道警の姿勢を感じます」

地方都市特有の事情

 一方、地元では2年前の自殺未遂とイジメ問題は、一部で知れ渡っていたという。旭川市民はこう語る。

「北星中学は中心街からは車で15~20分くらいに位置し、東京の人からみれば、いわゆる“田舎の中学”。特に特徴のない普通の公立中学です。近くには、地元で“附属”と呼ばれる、受験して入学する北海道教育大学附属中学や、道教育大学旭川校、広大な敷地の自衛隊駐屯地がありますが、これといって特徴がある地域ではありません。ちょっと離れたところにアイヌ記念館があり、10年以上前には大きなイオンモールも開業しました。

 旭川では、同じ地域の子供たちが同じ公立小学校に通い、そのまま同じ公立中学校に通うので、小中の9年間、刺激が少ない環境下、まったく同じコミュニティーのなかで時を過ごすことになります。そのため、同学年の子供と保護者たちの間では、誰と誰が仲良しグループで、誰が“イジメられっ子”で、誰が問題児で、どのグループが誰をイジメていて、誰と誰が男女の交際をしているのかなど、込み入った情報がすぐに伝わってしまいます。

 自殺した女の子も、誰と誰のグループからどんなことをされていたのかという情報は、関わった子供の同級生や保護者、さらには学校の先生のみならず、一部の地元住民たちにも伝わっています。

 今回、イジメの件を警察や市の教育委員会も把握していて、北星中学に対応を求めていたものの、校長以下が“イジメはない”として何の対応もしていなかったということですが、さもありなんという感想です。こっちでは大半の中学生は、受験して市内の私立か公立の高校に進学しますが、受験競争もそれほど激しくなく、中学3年間の成績を見て“入れる高校に入る”という感じで、学校の先生方も緊張感がない。地方公務員で地元の教育界という狭い世界で生きているので、今回のように平気で揉み消すような事態が起こるのだと思います」

(文=編集部)

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