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高校野球改革で甲子園は開閉式ドームにすべき?高野連が木製バットに反対した“本当の理由”

文=小川隆行/フリーライター
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阪神甲子園球場の全景(「Wikipedia」より)

 智弁和歌山高校の優勝で幕を閉じた、夏の全国高校野球。選手が新型コロナに感染した2校が出場を辞退したことに加え、長雨の影響で大会史上初の7度の順延となるなど、異例ずくめの大会となった。

「夏の暑さは年々厳しくなっている。うちの選手も相手もヘロヘロでしんどかった。可能なら早朝か夕方に開催してもらえるとありがたい」――2年前、ある高校の監督は、35度という気温のもとで試合に負けた選手たちを気遣いながら、こう語った。試合を観戦するこちらも、暑すぎて“銀傘”の下に避難したほどだった。

 昔も暑かったが、今は湿度が比べ物にならず、「さわやかな暑さ」が「ジメジメした暑さ」に変わっている。地球温暖化により今後も夏の気温が上昇することを考えると、夏の甲子園は現状のままで大丈夫なのか、と危惧せずにはいられない。そこで、数名の識者に高校野球改革の具体案をうかがった。

閉会式ドーム&京セラドームとの併用

「一番いいのは、甲子園を開閉式ドームにすることでしょう。一定の温度を超えるか降雨となった際に屋根を閉める、というのがベストです」――スポーツ紙の記者はこう語る。これなら日程順延や熱中症の心配はないが、予算面がネックとなり、簡単には実現しないだろう。

「もう一つは京セラドームとの併用です。サッカーの全国大会のように、球場を併用して3回戦以降を甲子園、とするのも一つの手段でしょうね」(前出の記者)

 これも長雨の影響を受けずに済む方法であり、甲子園との併用が可能なら、1回戦から2回戦は現状の10日ほどが5日ほどで済む。

 今年は雨天順延の影響で応援団が何度も学校と甲子園を行ったり来たりしたが、そうした負担も軽減できる。重ねて、各校が負担する宿泊費なども半減できるなどメリットは多いはずだ。

「来年以降も猛暑や長雨が続くとなると、こういう論議は出てくるでしょうね」と前出の記者は語る。

 この改革案に立ちはだかるのが「甲子園という伝統」であろう。選手たちは甲子園の土を踏むために3年間がんばって練習してきている、という議論が起こるのは目に見えているが、延長15回引き分け再試合や球数制限、タイブレーク制度の導入など、ここ数年の高校野球は新たな改革をいくつも導入してきた。

 昨今の甲子園には、かつての松山商対三沢(昭和44年決勝再試合)や横浜対PL学園(平成10年準々決勝)などの名勝負が生まれる土壌はなくなっている。

予選の段階で過密日程の高校野球

「私の時代も甲子園は暑く、試合をするのはキツかったです」――昭和55年の甲子園優勝投手である愛甲猛氏(元横浜高校)は、こう語りながら独自の改革案を語ってくれた。

「選手の体調を考えるなら、余計な大会をなくしたほうがいいと思う。それでなくとも、強豪チームは招待試合が重なり、試合数も多いですしね」(愛甲氏)

 投手が少ないチームにとって、たとえば夏予選の1カ月前に行われる春の大会はけっこうな負担になるだろう。

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