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「ソフトバンクGの巨額利益はアップルとは全く性格が異なる」…連日の株価下落、隠れ中国リスクも

文=編集部

 米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(7月5日付)によると、「CACなど中国当局は、米上場に伴う情報開示の拡大により、滴滴が持つ膨大なデータが外国に流出する可能性を警戒していた」という。

 中国当局のネット企業への締め付けは、SBGの業績に影響を与えることになる。傘下のSVFを通じ、滴滴やトラック配車アプリを運営する満幇集団をはじめ、成長の期待が高い中国企業に巨額の投資をしてきたからだ。今後、SBGのファンドの投資先の上場の手段が限定され、資金を回収しにくくなる恐れが出てきた。

 2020年末時点で第1号ファンドの投資先のうち、中国を含むアジアは4割を占めている。SBGは今後、中国以外の投資を増やすなど、戦略の見直しを迫られることになる。

孫氏と株主の認識に大きな溝

 SBGの株価は連日、年初来安値を更新。7月28日には終値としては20年11月以来の7000円大台割れとなり、一時、6706円まで下げた。さすがに7月29日の終値は275円高の7020円と反発したが、株価の下降トレンドが見えてきた。

 株主総会の質疑では下落傾向が顕著な株価や株主還元に関する質問が相次いだ。SBG株は3月16日に1万695円の年初来高値をつけた。21年3月期の連結純利益は過去最高だったが、今期に入り投資先の企業の株価が冴えないことがSBGの株価にも影響している。過去最高の純利益を発表して以降、時価総額が10兆円も目減りした。

「短期と中・長期の株価対策、今後の業績見通しを教えてほしい」という質問が投資家から次々と投げかけられた。これに対し、孫氏は「(株価は)短期的には上がったり下がったりするが長期的な視点で見てほしい」と答えた。

 株主総会の終盤では、2019年末で社外取締役を退任したファーストリテイリング会長兼社長の柳井正氏について言及した。「事業家としては好きだけど投資家としては好きじゃないと言われたのが柳井正氏からだった」ことを明かした上で、「投資家としては好きじゃないというのは、柳井氏の本音かもしれない」と率直に認めた。

 最後に「60代で引き継ぐ」との考えを示していた後継者問題について、80歳を超えた今も投資家として現役バリバリのウォーレン・バフェット氏を例示しつつ、「69歳を過ぎても社長をやっているかもしれないし、会長として経営に関わるかもしれない。後継者選びは最重要な仕事の一つだ」と“生涯現役”と受け止められるような発言をし、注目された。

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