住宅ジャーナリスト・山下和之の目

住宅購入、今、早まって購入はダメ!国の各種支援制度が期限延長?絶対知っておくべき概要

 それに向けて、不動産協会、住宅生産団体連合会(住団連)などの住宅、不動産関係団体は国会議員や中央省庁への働きかけを行っており、例外なく、(1)(2)の期限延長を要望しています。

 たとえば住団連の要望の骨子は図表3にある通りです。住宅ローン減税、贈与税非課税措置ともに、「ただちに延長し、景気が回復するまで当分の間、継続実施されたい」としています。

(資料:住宅生産団体連合会ホームページ

期限切れ段階まで遡って拡充策を適用

 業界団体の与党議員や国土交通省への働きかけの感触としては、「ほとんどの先生方が理解を示してくれている」としており、国土交通省でも延長に向けて本格的な取組みを始めているようです。

 現実的には、税制改正が実施されるのは、2022年3月末に税制改正案が国会で成立してからになります。その段階では、ローン減税について、注文住宅は2021年9月末、分譲住宅は11月末で期限が切れているので、2021年10月に遡って現在の拡充策を適用することになるでしょう。

 贈与税の非課税枠についても、2022年3月段階では2021年12月末で期限が切れているものの、2022年1月に遡って拡充策を延長することになるでしょう。

時限即継続の広報をできるだけ早く実施へ

 つまり、現実には住宅ローン減税の拡充策や贈与税の非課税措置が切れ目なく継続されることになる可能性が高いわけですが、問題はそれを速やかに消費者に広報することです。業界としては、年内は「早くしないと支援策を利用できなくなる」と煽りながら、契約をできるだけ多く勝ち取ってから、時限措置が延長されることになった形になるのが一番いいのでしょうが、それでは消費者は不安ですし、焦って失敗するもとになりかねません。

 できるだけ早い段階で、国が責任を持って時限措置の継続を広く広報することで、消費者が安心して住宅を取得できるような仕組みを考えていただきたいものです。

(文=山下和之/住宅ジャーナリスト)

●山下和之/住宅ジャーナリスト

1952年生まれ。住宅・不動産分野を中心に、新聞・雑誌・単行本・ポータルサイトの取材・原稿制作のほか、各種講演・メディア出演など広範に活動。主な著書に『マイホーム購入トクする資金プランと税金対策』(執筆監修・学研プラス)などがある。日刊ゲンダイ編集で、山下が執筆した講談社ムック『はじめてのマンション購入 成功させる完全ガイド』が2021年5月11日に発売された。

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