KDDIの提供している新プラン「povo」が、9月下旬から「povo2.0」へと進化する。これまでシンプルさを重視した1プランだったが、povo2.0ではプランの内容をユーザーが自ら「トッピング」として選択し一人ひとりのニーズにマッチしたプランを作りあげることができるようだ。
しかしそれは逆に言えば、ユーザーに全ての判断が委ねられるということ。トッピングの詳細を把握して自由自在に使えるユーザーならいいが、そうでないユーザーにとっては「複雑」「わかりづらい」としか映らなさそうだ。
KDDIの新プラン・povoに2.0が登場!

povo2.0最大の特徴は、なんといっても「トッピング」の存在だ。「1プランが逆に柔軟性を損ねているのでは」という観点から、これまでの「月額2,728円(税込)/20GB」一択のシステムを一変。データ容量を決める「データトッピング」、エンタメサービスの利用が可能な「コンテンツトッピング」、通話かけ放題を選ぶ「通話トッピング」といったトッピングの中から自らに合ったプランを“ゼロから”設計していくシステムとした。
また月額基本料(ベースプラン)は0円に設定し、その上に有料のトッピングを追加していくのだという。近年の若年層の間では自分に合わせたカスタマイズが流行しているというし、動画視聴の頻度や自宅のWi-Fi環境の有無など、必要としているデータ容量もユーザーによってまちまちだ。そのためトッピングで各自の希望に合わせたプランを設計していくスタイルは時代に合ったプランであることは間違いない。

しかし思い出してほしいのは、新プランが生まれた理由だ。単純に「高い」だけでなく、プランが「わかりづらい」ために知識のある人でないと安いプランが選べない、と批判もあったはずだ。だからこそドコモが打ち出したシンプルな「ahamo」が大ウケしたのだろう。
そう考えると、povo2.0のトッピングはシンプルさを捨ててわかりづらい時代に逆戻りしてしまった印象すら受けてしまう。データトッピングの利用期限が7日~180日(使い放題除く)とバラバラなのも、パッと見で比較できない点でわかりづらさに拍車をかけているのではないだろうか。
ネット上でもトッピングへの疑問は少なくない。「いろいろとめんどくさく感じる」「料金体系が一気に複雑化…