
10月1日に放送された、安住紳一郎アナウンサーが司会を務める情報番組『THE TIME,』(TBS系)7時台の視聴率が判明した。世帯視聴率は6.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)、個人視聴率は3.4%だった。
新番組の視聴率は、視聴者が「どんなものなのか」と様子見でチャンネルを合わせる“ご祝儀”が加わるものだが、この『THE TIME,』の初回の数値をどう見るべきだろうか。
対して、裏番組の『ZIP!』(日本テレビ系)は世帯6.8%、個人3.9%、『めざましテレビ 第2部』(フジテレビ系)は世帯7.7%、個人4.3%、『グッド!モーニング 第2部』(テレビ朝日系)は世帯8.1%、個人4.4%となっている。いわば、各局とも0.3~0.5ポイントは安住アナに食われた形となっているのだ。
「夏目三久が最初に出演した『あさチャン!』の7時台の初回(2014年3月31日)が世帯5.0%と、それまでの『朝ズバッ!』後半とそこまで変わらなかったことからしても、視聴者がいかに『THE TIME,』に興味を持ったかがわかります。当時の夏目は『マツコ&有吉の怒り新党』(テレビ朝日系)でブレイクしたとはいえ、そこまで国民的な人気を獲得しているわけではありませんでした。それは、『あさチャン!』の視聴習慣がなかなか定着しなかったことでもわかります」(テレビ局関係者)
『THE TIME,』の期待と懸念
気になるのは、『THE TIME,』に『あさチャン!』のスタッフがかなり残っていることだという。
「“がわ”だけを何とか変えてはいますが、VTRづくりは地味で、『あさチャン!』時代とまったく変わっていません。構成作家の顔ぶれも『あさチャン!』時代とほぼ同じ。そこで、新しい血がどこまで健闘するかが見ものです。ただ、旧体制と新しい人材が混在していると衝突しやすい。古参は古参で意見を持っていますが、新しく入ってきた人は『あなたたちが不甲斐なかったから『あさチャン!』が終わったんだろ?』という潜在的な不満があるわけです。両者がうまく融和すれば回っていきますが、後々まで遺恨を引きずることもあります。その行方も、今後の数字が握っているでしょう。また、アナウンサーが緊張のせいか生に慣れていないのか、とにかく噛みまくっており、見るに堪えません」(同)
そんな『THE TIME,』は、番組を通して見ると細かいギミック(仕掛け)を発見することができるが、中でも一番大きいのは、スタジオセットを通常より広くとっていることだろう。
「他局の番組を見ても、だいたい1フロアを目一杯使っているところは意外とありません。しかし、『THE TIME,』は安住アナをはじめ、とにかくスタジオを横移動することが多い。空気を変えて目を引かせるためなのでしょうが、目が慣れないうちは少し大変かもしれません。
また、とにかく天気予報に力を入れており、後ろのガラス張りの空間には気象予報士が常駐し、刻一刻と変わる天気をチェックしているそうです。これも、ある意味“生きている”スタジオを目指すという狙いなのでしょう」(同)