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石徹白未亜「ネット依存社会の実態」【アプリ四季報 2021年7~9月】

ティックトックのバイトダンス発のアプリ「Lemon8」が各世代の女性に人気のワケ

構成=石徹白未亜/ライター
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躍進する「個人のコンテンツ投稿」

――Lemon8のトップ画面は、インスタグラムのように画像の一覧が並んでいます。ユーチューブで一般の人がつくった動画を見ても思いますが、「個人のセンス」が上がっていますよね。見栄えのいい写真に見栄えのいいフォントを配置し、思わずクリックしたくなる見出しをつけて……、と、これを無償でやっているんですよね。

 思えば今から5年前の2016年、DeNAが運営していた医療系情報サイト「WELQ」問題があり、経営陣が謝罪会見をするまでの騒動になりました。あの問題は「キュレーションサイト(他サイトからの情報を編集する形で掲載するサイト)の是非」だけでなく「他サイトから文章を盗用し、それを目立たないように見せる内部マニュアルの存在があり組織的関与だった」など複数の問題をはらんでいましたが、あの問題をきっかけにキュレーションサイト自体が問題視され、キュレーションの代表ともいえるサービス「Naverまとめ」も昨年でサービスを終了しています。

「キュレーションして他から引っ張ってきて楽して情報提供する」から、「自分でコンテンツをつくる」傾向に移ってきた感はありますね。その原動力は、いいねほしさなどの承認欲求も大いにありそうですが。

日影 進んで情報を発信してくれるユーザーは、場を提供している側にしてみたらとてもありがたい存在ですよね。ただ、当然ユーザーも「ここに公開して、いいねをもらいたい!」と思わせる魅力的なサイトやサービスだから、手間暇をかけて自分のコンテンツを投稿するのであり、事業者としては「ユーザーにここで発信したいと思わせる」場づくり、枠組みづくりがより重要になってきますね。

ECは「ストーリー」が重要な時代に

――前編で紹介されたSHEINでも「SHEINで爆買い」動画がSNSで人気であり、そして、Lemon8はコンテンツそのものをユーザーが作成していますよね。「UGC(User Generated Content/一般ユーザーによってつくられたコンテンツ)」の力がますます強まっているな、と思いました。ただ見たり聞いたり買ったりするだけでなく、自分自身も何かを発信したい、というユーザーの欲求があるのでしょうね。

日影 さらに、それは日本だけでなく世界中ですからね。これらは砂粒の一つひとつのようなものであり、集めて数的には大きなものになったとしても、「質的」には、いわゆるそれまでの「マス」的なものになるかといわれれば、そうではないと思います。

 SHEINの爆買い動画は「マス」ではないものですが、それが通じる中においては、購買においても強い影響力があります。さらには、今までは砂粒の一つひとつだったものがアプリを通じて世界中の人とつながることで、マスとはまた異なるタイプの影響力を持つようになったのではないでしょうか。

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