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『マスカレード・ホテル』の長澤まさみ、写真集が大爆死か…それでも愛される絶対的魅力

文=藤原三星
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2021年8月に発売された長澤まさみの写真集『ビューティフルマインド』(宝島社)。34歳を迎えた今年はデビュー20周年で、女優業はノリノリ。満を持しての発売だったが、「新感覚」とうたったアートな仕上がりだったためか、ファンの間でも賛否両論を招く結果に……。(画像は同誌のジャケットより)

 この9月に公開され現在も引き続き公開中の映画『マスカレード・ナイト』でヒロイン役を務めている長澤まさみ。2019年1月に公開された前作『マスカレード・ホテル』は興行収入46.4億円と大ヒット。人気作家・東野圭吾による同名原作の映画化であり、主人公を演じる木村拓哉と長澤の丁々発止のやり取りも話題となった。今回の続編が前作を超える大ヒットとなるのか、期待がかかるところだが……。

 ある映画雑誌の編集者は語る。

「公開から約2カ月がたち、興行収入は前作と同水準かやや下回るほどの仕上がりになると予想されます。しかし、前作公開はギリギリコロナ前だった一方で、本作が封切りされた9月の東京はまだ緊急事態宣言下にありましたから、時短制限や人数制限もあった。そんななかで前作と同水準の興収となれば大健闘ですし、むしろ大ヒットとさえいっていいでしょう。

 東野圭吾さんは原作を執筆する際、木村拓哉さんをイメージして当て書きしたそうなので、木村さんは抜群のハマり役。長澤さんは前作のフロント役からコンシェルジュへと昇格し、客から無理難題を押し付けられながらも潜入捜査官の木村さんと協力して事件解決に挑むという、ストーリーの妙が本作の魅力。加えて、長澤さんの“ヒロインオーラ”が随所ににじみ出ているのも素晴らしい。東宝の大メジャー作品のヒロイン役をここまで堂々と演じられるのは長澤さんしかいない、そう思わせられる作品ですね」

アート色にこだわるあまり、ビジネス的にはペイしなかった、長澤まさみの写真集『ビューティフルマインド』

 2000年1月に「第5回東宝シンデレラ」のグランプリを12歳で受賞した長澤まさみ。2004年には映画『世界の中心で、愛をさけぶ』でヒロイン役を務め、興行収入85億円という大ヒットとなり、一気に売れっ子女優への仲間入りを果たした。今年はデビュー20周年を記念した写真集『ビューティフルマインド』(宝島社)を発売し、税込み2970円となかなかのお値段ながら発行部数はすでに3万部を突破。発売前に重版がかかるなどして話題となったが、ある週刊誌記者は、事の顛末をこう明かす。

「実は本当の20周年は昨年だったのですが、コロナ禍で予定されていた一人芝居が延期になるなどし、表立った活動は自粛することに。今年は仕切り直しの20周年ということで、満を持して8月に出版したのがこの写真集でした。写真家を3人も起用し、映画プロデューサーの川村元気氏や映画監督の西川美和さんによる『架空の長澤まさみ物語』などの独自企画もそれなりに話題とはなったのですが、やはり“写真集”ですからね。一般読者は、『長澤さんがどこまで脱いでいるか』にもかなり期待していたはず。そういう部分では弱かったので、結局、3万部を刷った割には版元の期待ほどには売れなかったようです。

 とはいえ予約注文等の初速がよかったので発売前重版が決定されたようですが、その頃には『アート色の強いフォトムック本』という口コミがネットで拡散し、最初の勢いは続かなかった。おそらく、出荷分の相当数がまだ市場に売れ残っているのでは。長澤まさみがキッとこちらをにらみつけている表紙からもうかがいしれますが、芸術性にこだわった分製作費はそれなりにかかったはずで、ビジネス的に見れば赤字でしょうね」

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コロナ禍真っ只中で撮影・公開された、東野圭吾原作「マスカレード」シリーズの映画化第2弾『マスカレード・ナイト』。エキストラ含め約500人が参加したという仮装パーティーのシーンはゴージャスで圧巻だが、密です……。(画像は同映画公式サイトより)
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来年1月14日に公開予定の映画『コンフィデンスマンJP 英雄編』も期待大だ。前作の『プリンセス編』ではその演技力を評価され、第33回日刊スポーツ映画大賞の主演女優賞に輝いた長澤まさみ。キャリアを重ねるごとに魅力はどんどんと増しているようだ。(画像は同映画公式サイトより)

野田秀樹の舞台『THE BEE』、庵野秀明の映画『シン・ウルトラマン』など、話題作が目白押し

 とはいえ、冒頭で述べた通り女優業では絶好調。現在は野田秀樹作・演出の舞台『THE BEE』に出演中で、来年1月には『コンフィデンスマンJP 英雄編』の公開も控えている。

「長澤さんの当たり役である『コンフィデンスマンJP』シリーズは、2018年にフジテレビの月9枠で連ドラとして始まり、その後映画化され、第1作『ロマンス編』が29.7億円、第2作『プリンセス編』が38.4億円と大ヒット。長らく、主演俳優のヒロイン役のイメージが強かった彼女ですが、やっと主演作で当たり役を手にした印象です。シリーズ第3作の『英雄編』も、さらなる大ヒットが期待されていますね。

 また、現在公開日調整中の映画『シン・ウルトラマン』も、来年の公開は確実。企画・脚本を庵野秀明さんが手がけ、『シン・ゴジラ』の制作陣が多数参加していることもあって、来年の最も大きな話題作となるでしょう。この作品で長澤さんがどんなヒロイン役を務めるのか、注目が集まっています。

 女優歴21年のキャリアのなかで、詐欺師や母親役など演じられる役の幅も広がり、まさに今が旬。舞台女優としてもオファーが多く、各界のクリエイターたちがいま一番仕事をしたい女優といわれています。すでに大ベテランの風格がありながら、まだ34歳。浮いた噂もしばらく聞かないので、まだまだ第一線で活躍し続けるでしょうね」(前出・週刊誌記者)

 CM出演も途切れることなく、この21年をトップ女優として駆け抜けてきた長澤まさみ。写真集が多少スベった程度では、痛くもかゆくもないようだ。

藤原三星

藤原三星

ドラマ評論家・コメンテーター・脚本家・コピーライターなど、エンタメ業界に潜伏すること15年。独自の人脈で半歩踏み込んだ芸能記事を中心に量産中。

Twitter:@samsungfujiwara

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