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山崎俊輔「発想の逆転でお金に強くなる『お金のトリセツ』」

45歳定年?意外と知らない「会社を辞める条件・辞めさせられる条件」

文=山崎俊輔/フィナンシャル・ウィズダム代表
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 仮に合理的な理由があっても、解雇を行う際には少なくとも30日前に解雇の予告をする必要があり、また予告を行わない場合には、30日分以上の平均賃金(解雇予告手当)を支払う必要があります。予告日数が30日に足りない場合は差額を支払う必要もあります(労働基準法第20条)。

 ちょっと説明が難しくなりましたが、基本的には「社員の辞める自由のほうが強く」「会社の辞めさせる自由は制限」されているというわけです。

厚生労働省 労働契約の終了に関するルール

一方的にクビにされるなら、何らかの「割増し」はある

 会社の売上が減少しているなどの深刻な理由が生じている場合、強制的にたくさんの人数をクビにすることがあります。これは整理解雇といわれますが、いきなり会社が断行することは基本的にできません。

 人員削減の必要性(業績悪化など)があり、解雇を避ける努力を行い(配置転換や希望退職者の募集など)、客観的・合理的に人選を行い、また労働組合等に説明を尽くすなどの要件があるので、なかなか条件が揃いません。

 そこで希望退職を募るやり方が人員調整では主流となっています。強制ではなく、本人の希望で辞めてもらうわけです。退職の勧奨(辞めてくれないかと退職を勧めるやりかた)には強制力はありませんが、これに応じた場合は自己都合退職ではなく会社の都合による退職とみなされます。

 一般的には、募集期間や対象者を限定して行い、割増の退職金を設定します。最近ニュースになっている例だと、採用人数が多い世代を対象とし(例えばアラフィフ世代など)、年収の数年分にもおよぶ上乗せがされたようです。

 また上乗せの前提となる退職金計算についても満額が支払われます。一般に自己都合退職をすると数割減額されるルールがありますが、これは行わないわけです。

65歳までは働ける、70歳まで働けるという変化はもはや既定路線

 会社が「辞めさせる」というのはそう簡単ではないことがわかったと思います。45歳定年といって、それほど怯えることはないと思います。

 もちろんブラックな企業はありますが、こうした企業に辞めさせられた場合は、労働基準監督署に駆け込んでください。こういう会社は職場復帰する価値がありませんから、国に指導をしてもらったうえで和解金をもらい、ホワイト企業へ転職をすることをおすすめします。

 ところでこの逆、「長く働く条件」も知っておきましょう。定年退職年齢を60歳より若く設定できないことは先ほど説明しましたが、65歳までは希望者全員を会社は再雇用などで雇う義務があります。こちらも個人が働かないのは自由です。

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23:30更新
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