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小林敦志「自動車大激変!」

販売台数日本一のミニバンに…「アルファード」がここまで売れる車になった理由

文=小林敦志/フリー編集記者

 このカテゴリーのミニバンユーザーのメインは現役子育て世代となるので、子どもがある程度成長すれば、このカテゴリーから離れるユーザーも目立ってくるが、逆に子どもができたからといって、このカテゴリーのクルマを選ぶユーザーが昔ほど多くないのではないかとも考えられる。

 新たにこのカテゴリーを選ばなかった場合は、軽自動車のハイト系ワゴン、トヨタ「シエンタ」やホンダ「フリード」といったコンパクトミニバン、トヨタ「ルーミー」やスズキ「ソリオ」といったコンパクトMPV(多目的車)、そして、最近では大型ラグジュアリーミニバンとなるアルファードへ流れているといえよう。

 グラフ2はアルファード、ヴェルファイア、ヴォクシー、ノアの暦年締め別年間販売台数の推移を表したものだが、ヴェルファイア、ヴォクシー、ノアが横ばいからやや下降を描いているのに対し、アルファードだけ右肩上がりになっているのがわかる。

人気ミニバン販売台数推移
グラフ2

 自販連(日本自動車販売協会連合会)統計によると、2020事業年度(2020年4月から2021年3月)締めでの年間販売台数では、アルファードは10万6579台を販売している。ヴォクシーより約3万台多く、トヨタだけでなく、ミニバンとしては日本一売れたモデルとなっている。2.5L直4ベースのHEVがあるものの、2.5L直4そして3.5LV6までラインナップする大型ラグジュアリーミニバンが、コロナ禍にありながらも、日本一売れているミニバンとなったのである。ダウンサイズニーズとは真逆の消費行動がコロナ禍で目立ったのである。

アルファードがここまで売れる理由

 アルファードがなぜここまで売れるようになったのかを、おさらいしておこう。現行アルファードはもともと人気が高く、納車待ち半年という日々が続いていた。そのなか、販売現場で聞いたところでは、コロナ禍直前に生産ラインの増強が行われたことにより、納期遅延が一気に解消されることとなった。そして、コロナ禍となったばかりの2020年5月にトヨタ系ディーラー全店でトヨタ全車の併売がスタートし、アルファードも全店併売となった。

 1回目の緊急事態宣言の解除直後となる2020年6月からは、兄弟車のヴェルファイアがあるにも関わらず、販売現場ではアルファード一本に的を絞ったかのような販売体制となり、新車販売の急速な回復の波にも乗って、まさに爆発的に売れるようになったのである。

 納車半年待ちが2~3カ月で納車可能となっただけではなく、販売現場には一時ディーラー在庫車まで登場するほど需給体制が極めて良好なものとなったことで、売りやすくなったことは間違いない。

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