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小林敦志「自動車大激変!」

販売台数日本一のミニバンに…「アルファード」がここまで売れる車になった理由

文=小林敦志/フリー編集記者

 さらに、圧倒的なリセールバリューの高さがある。残価設定ローンを組むと、残価率は36回払いで60%近くに、60回払いでも40%近いものとなり、もともと全般的にリセールバリューの良いトヨタ車のなかでも高い水準を誇っていた。ただし、近年の設定残価率は控え目、つまり“安全マージン(確実に保証できる残価率)”を意識したものとなっているので、アルファードは残価率以上の高いリセールバリューを維持するとされている。

 さらに、値引き額もかなり拡大しており、複数のトヨタ系ディーラーで聞くと、サプライチェーンの混乱が起こる前は、50万円引きからスタートし、70万円引きもそう珍しくはなかったとのこと。サプライチェーンの混乱で、アルファードでも納車待ちは現状で半年ほど覚悟しなければならないのだが、それでも50万円引きぐらいはそう珍しくなく提示されるとの話もある。

 リセールバリューの良さと破格ともいえる値引き額が提示される結果、残価設定ローンを組むと、月々の支払い額がヴォクシーのそれに数千円ほど上乗せするだけでアルファード(特別仕様車や売れ筋グレード)が買えることとなり、当初ヴォクシー本命で商談を進めていたお客のかなりの数がアルファードに流れているのが現状となっている。

 アルファードは海外でも日本から輸出される中古車が大人気となっており、コロナ禍直前で海外への中古車輸出が盛んだった頃は、高年式のアルファードならば、下取り査定をすると新車時のメーカー希望小売価格を超えた査定額が算出されたこともあったそうだ。

 表現はあまり良くないが、納車後半年や1年でアルファードを“転がす”ユーザーが多数出現する事態にまで発展している。パールホワイトまたは黒系ボディカラーで、廉価グレードとエグゼクティブラウンジ(中古車では意外なほど人気がない)に手を出さなければ、ある意味資産価値の高い“財産”を所有していることにもなるのである。まるで、メルセデスベンツやポルシェなど高級輸入車に見られる購買感覚と同じようにアルファードを購入する人が、ここのところ特に目立っているようである。

 また、ノア&ヴォクシーのリセールバリューもかなり高いものとなっているのだが、それについては次回に詳述したい。

(文=小林敦志/フリー編集記者)

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