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「相馬勝の国際情勢インテリジェンス」

北朝鮮“異常に厳しい”大学入試システム…ブローカー経由で試験問題の売買が横行

取材・文=相馬勝/ジャーナリスト
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 なぜならば、北朝鮮大学入試では併願制度はなく受験可能なのは1つの大学だけで、失敗すればその年の入学試験は受けることができないからだ。北朝鮮の社会システムでは浪人は無理で、予備校もない。就職して仕事の傍ら受験勉強を続けるか、軍役を務めた後、再度試験を受け直すしかない。いわば、1発勝負だ。

 このため、予備試験が終わったころから密かに出回るのが、大学入試の試験問題で、受験生の両親は試験問題ブローカーに接触し、携帯電話の番号を教える。その後、大学関係者から連絡があり、価格や受け渡し場所、受け渡し方法を知らせて、取引が成立すれば試験問題が手に入るというわけだ。ただ、その試験問題が本物かどうかは、試験を受けるまでわからないため、偽の試験問題をつかまされることもあるが、不正な手段なので警察に訴えることもできず、被害者は泣き寝入りしかないという。

(取材・文=相馬勝/ジャーナリスト)

●相馬勝/ジャーナリスト

1956年、青森県生まれ。東京外国語大学中国学科卒業。産経新聞外信部記者、次長、香港支局長、米ジョージワシントン大学東アジア研究所でフルブライト研究員、米ハーバード大学でニーマン特別ジャーナリズム研究員を経て、2010年6月末で産経新聞社を退社し現在ジャーナリスト。著書は「中国共産党に消された人々」(小学館刊=小学館ノンフィクション大賞優秀賞受賞作品)、「中国軍三〇〇万人、次の戦争」(講談社)、「ハーバード大学で日本はこう教えられている」(新潮社)、「習近平の『反日』作戦―中国『機密文書』に記された危険な野望」(小学館)など多数。

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