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木村隆志「現代放送のミカタ」

絶賛続きの『恋です!』に思わぬ落とし穴?終盤の不穏な展開に視聴者が戸惑うワケ

文=木村隆志/テレビ・ドラマ解説者、コラムニスト

 たとえば、緋山が現れたことで森生は本気で危機感を覚え、持ち前の明るさを失うシーンがあった。このとき森生を心配するあまり「自分も落ち込んでしまう」という書き込みが見られたが、「それほどこの視聴者は2人に肩入れしている」ということだろう。

 第8話では、ユキコが森生とつないだ手をポケットに入れて歩くシーンや、青野陽太(細田佳央太)が空におそろいのストラップをプレゼントするなどのほほえましいシーンもあった。これは制作サイドの配慮やバランス感覚によるものだろうが、それでもこれ以上2人に試練を与えると、視聴者からの思わぬ反発を招くリスクがありそうだ。

次回予告のネタバレは視聴者配慮か

 8日放送の第9話は、前回のラストシーンで描かれた「白杖を持った若者が駅のホームから転落した」「白杖につけたストラップから青野かもしれない」という状況からスタート。ただ、「ユキコたちはあわてて病院に駆けつけるとベッドに寝かされていたのは、なぜか森生で……」という次回予告から深刻さは見えない。これはあえてのネタバレであり、「どうか安心して見てください」という制作サイドからのメッセージではないか。

 ポイントは、ケガをした森生が松葉杖を使う生活になること。森生はこれまでのように白杖のユキコを誘導できなくなり、ユキコもケガをした森生の力になれないことに落ち込んでしまう。

 さらに緋山のサポートでユキコの就職話が進み、森生も正社員の話が舞い込むが赴任先は鹿児島など、互いの愛情を試されるようなシーンが続く。2人の幸せな日々は続くのか。それとも、距離ができてしまうのか。やはり第9話は視聴者にとって我慢の展開が続くのかもしれない。

 それでも、「森生はクリスマスにトラウマを抱えていて幸せを感じたことがない」という設定は、15日に放送される「最終回はハッピーエンド」というフラグに見える。ユキコの姉・イズミ(奈緒)と金沢獅子王(鈴木伸之)、橙野ハチ子(生見愛瑠)と緑川花男(戸塚純貴)の恋模様も含め、すべての登場人物が幸せに包まれる大団円の可能性は高そうだ。

(文=木村隆志/テレビ・ドラマ解説者、コラムニスト)

●木村隆志(きむら・たかし)
コラムニスト、芸能・テレビ・ドラマ解説者、タレントインタビュアー。雑誌やウェブに月20~25本のコラムを提供するほか、『新・週刊フジテレビ批評』(フジテレビ系)、『TBSレビュー』(TBS系)などに出演。取材歴2000人超のタレント専門インタビュアーでもある。1日のテレビ視聴は20時間(同時視聴含む)を超え、ドラマも毎クール全作品を視聴。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』(TAC出版)など。

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