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【対談】沖田臥竜×藤井陽人

なぜ「藤井陽人」という役者は人気連ドラの主要キャストに名を連ねたのか

構成=編集部
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沖田さん(左)と藤井さん(右)

役者というのはギャンブル

――藤井さんには、さらに上を目指してほしいですよね。

沖田 次は主演を目指すくらいじゃないと。主演を目指して、結果的にやっとメインキャストのひとりになれるくらい。ホームランを狙ったけど、あと一歩届かず犠牲フライで1点入った、ならいいんですよ。ただ、狙うはホームランでないと。

藤井 今回、これだけセリフがあって、長時間画面に映る役をもらえて、初めて自分の演技を視聴者や映像製作の関係者の見せることができたと思います。このチャンスをきかっけに絶対に上を目指します。

沖田 彼の芝居を見てると、12年の下積みは無駄じゃないことがわかるんですよ。ここまでの大きな役は初めてなので、現場で監督や自分にダメ出しされることはよくあったけど、すぐに修正できる下地がシゲにはあった。12年間、日の目を見なくても、ここまで続けられたのはシゲの努力の賜物だし、それを支えてくれた人間関係にも恵まれていたということ。

藤井 それはすごく思います。当然、役者では食えないので飲食店でアルバイトを続けてましたが、そこも俳優活動を続ける上で、勤務時間などを調整してくれました。無職状態の自分と結婚してくれた嫁さんも、経済的にも精神的にも支えてくれました。嫁さんは、ダンススクールと小さな芸能プロダクションをしているのですが、今の自分はそこを手伝いながら、役者活動に集中できています。最近は、PCで動画編集を覚えたりもしましたが、これも役に立ってますね。自分でカット割りとかやってみると、つながりを意識した演技をしなければいけないことなど、撮影、編集サイドの視点で役者に求められることがわかる。視野が広がった気がします。まだまだ成長できる、上を目指せるという想いが強くなりました。

沖田 34歳になって、まだ上の目指す!と言い切れる環境や人間関係をつくれたのもシゲの才能。ただ、まだまだ経済的にきつい時期は続くはずですよ。今回、メインキャストの一人と言っても、それだけで生活できるようなギャラなんて入らない。ただ、『ムショぼけ』に出ている木下ほうかさんも言ってたけど、「役者というのはギャンブル」だと。あの人自身がそうだったように、いっぺん売れれば、長い間食える。ほうかさんみたいに脇役しかやらなくても、一流の役者と評価されることもある。そうしたポジションを掴むまでは、頂点を目指して、とことん勝負しないと。

――目指す役者像は?

藤井 若い頃は、山ほど映画を見ていた中で、特に菅原文太さんに憧れていましたね。

沖田 だから、シゲの演技の幅が狭いんだな(笑)。

藤井 いやいやいや、勘弁してください(苦笑)。

沖田 ただ、今は文太さんみたいな演技をする役者はいないから、貴重かもしれない。シゲはメインキャストの経験は浅いけど、役作りのために体を張ることは惜しまない。今回のドラマの中でシゲは、OA機器の運送業者という設定なんだけど、そのために業者に体験入社してコピー機を何台も運んだもんな。

藤井 それも全部、沖田さんが手配してくれて。本当に勉強させてもらいました。

――しかも、シゲを主役にした『ムショぼけ』の短編のスピンオフ作品もできるとか。

藤井 はい。まだ詳細は出せないのですが、スピンオフの中にはシゲの回があって、そこではシゲを演じる自分が主演です!

沖田 ここまでやったんだから、本当に売れてもらわないと困るし、自分もシゲのためにまだやってやろうと思ってる。自分が手掛ける次回作の話もあるんだから、その主演を狙いに来るくらいの気概を見せてもらわないと。

藤井 はい。『ムショぼけ』やこの記事を見ていただいている方に、「あの藤井がここまで来たか」と言ってもらえるようにがんばります。

(構成=編集部)

●沖田臥竜(おきた・がりょう)
2014年、アウトローだった自らの経験をもとに物書きとして活動を始め、小説やノンフィクションなど多数の作品を発表。最新小説『ムショぼけ』(小学館)を原作にした同名ドラマが現在放送中。調査やコンサルティングを行う企業の経営者の顔を持つ。

●藤井陽人(ふじい・あきと)
1987年11月6日生まれ。175cm。特技はヒップホップダンス。ドラマ『ムショぼけ』では、メインキャストの一人「シゲ」役を演じる。

※ 『ムショぼけ』最終回は、朝日放送では12月12日午後11時55分、テレビ神奈川では12月14日午後11時より放送される。TVerやGYAO!での見逃し配信あり。

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