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ゴルフ場最大手アコーディア、なぜファンドのマネーゲームの道具に?翻弄の連続

文=編集部

 米ゴールドマン・サックスが経営が破綻したゴルフ場を安く買い集め、規模のメリットを生かして低コストでゴルフ場を運営することを計画する。2002年、ゴールドマンが日東興業を買収。03年、社名をアコーディア・ゴルフに変更し、同社を通じて次々とゴルフ場を手に入れた。06年、東証1部に上場。投下した資金を回収すべく、11年、ゴールドマンは保有株を売却した。

乗っ取りの渦中でお家騒動

 アコーディアの秋本一郎専務が12年4月17日、都内で記者会見し、竹生道巨(ちくぶ・みちひろ)社長によるコンプライアンス(法令順守)違反を告発した。竹生社長は日東興業時代に米国のリビエラCCの副社長兼総支配人など、数々の名門ゴルフ場で支配人などを歴任し、03年からアコーディアのCEO(最高経営責任者)、05年に社長になった。一方、秋本専務は日東興業からゴールドマン・サックスに移り、アコーディアの取締役最高ゴルフ場運営責任者となり07年から専務。経営陣のお家騒動が勃発した。

 12年1月25日、東証1部上場のゴルフ場運営会社、PGMホールディングスの臨時株主総会が開催され、神田有宏氏が新社長に就いた。アコーディアの取締役執行役員を務めていた人物が最大のライバルであるPGMのトップに座ったのである。神田氏はゴールドマンでゴルフ場買収の陣頭指揮を執ってきた。その実績が評価され、アコーディアに取締役として派遣されたが、11年5月、ゴールドマンとの提携解消を機にアコーディアの取締役を退任していた。

 PGMはゴールドマンと競ってゴルフ場を買収してきた米投資ファンド・ローンスター傘下のゴルフ場運営会社である。127コース(12年3月末)を持つ国内2位だった。ローンスターは11年11月、PGMをパチンコ・パチスロ機械大手の平和(東証1部上場)に売却。平和がライバル企業であるアコーディアの取締役だった神田氏をPGMの社長に招聘したのである。

 07年、パチスロ機メーカー、オリンピア(東京・台東区、非上場)の石原昌幸会長が平和を買収した。石原氏はアコーディア株の3.1%、オリンピア株を1.9%を保有する大株主(11年9月末現在)。石原氏がアコーディアの前取締役の神田氏をPGMの社長に起用した意図がみえてくる。アコーディアの買収だったのではないのか。

村上ファンドが参戦

 平和の子会社PGMとアコーディアの壮絶バトルの第1ラウンドは12年6月28日に開催されたアコーディアの株主総会で繰り広げられた。プロキシーファイト(委任状争奪戦)の結果、2日間に及ぶ前代未聞のマラソン総会となり、会社側が勝利した。

 第2ラウンドはPGMによるアコーディア株のTOB(株式公開買い付け)。買い付け期間は12年11月15日から13年1月17日まで。この時は旧村上ファンドのレノが参戦し、大量の株式を買い占めてキャスティングボードを握った。「PGMとの経営統合に向けた交渉の場に着くことと、自社株買いを行うこと」を要請する文書をアコーディアに送り、「イエス」ならPGMのTOBに応募しないが、「ノー」ならTOBに応募すると通告した。

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