NEW
木下隆之「クルマ激辛定食」

マツダ、SUV市場への殴り込み戦略…CX-5の大胆変更に透ける、期待度の高さ

文=木下隆之/レーシングドライバー
【この記事のキーワード】,

マツダ、CX-5の販売戦略とは

マツダ、SUV市場への殴り込み戦略…CX-5の大胆変更に透ける、期待度の高さの画像4

 

 販売戦略的にいえば、この手法はすぐにCX-5の販売をブレイクさせる効果にはならないだろう。だが、乗ってみればそれは明らかで、走りの質感の高さを意識できる。乗らず嫌いの人に訴求する効果は薄くても、仮に一度でもステアリングを握ってもらえれば虜にできる、そんな手法なのだ。謹厳実直なマツダらしい。

 ただ、マツダとしては珍しく、ライフスタイルの提案をした。CX-5に高品質で都会的なイメージを与えてきた「エクスクルーシブモード」に加え、ドライバーの気持ちの昂りを期待したアクティブな「スポーツアピアランス」と、都会と自然を行き来するに相応わしい「フィールドジャーニー」を設定したのである。

 特に印象的なのは、アクティブなアウトドアシーンを色濃く演出した「フィールド・ジャーニー」の躍動感である。車輪が浮いてしまうような荒地での踏破性を高める細工がなされている。道なき道を突き進むほどタフなモデルではないが、野山を求めてドライブする姿が想像しやすい。洗練度が強いCX-5で泥遊びをすることなど、これまでは想像できなかった。つまり、CX-5で新たな扉を開こうとしたのだ。

 うがった見方をすれば、SUVがセダンの市場を奪おうとしているだけではなく、市場が多様化してきていることの表れだ。リソースが限られているマツダが、人気のCX-5の個性を分散させようというわけである。

 群雄割拠のSUV市場に乗り込んだCX-5への期待度は高い。

(文=木下隆之/レーシングドライバー)

●木下隆之
プロレーシングドライバー、レーシングチームプリンシパル、クリエイティブディレクター、文筆業、自動車評論家、日本カーオブザイヤー選考委員、日本ボートオブザイヤー選考委員、日本自動車ジャーナリスト協会会員 「木下隆之のクルマ三昧」「木下隆之の試乗スケッチ」(いずれも産経新聞社)、「木下隆之のクルマ・スキ・トモニ」(TOYOTA GAZOO RACING)、「木下隆之のR’s百景」「木下隆之のハビタブルゾーン」(いずれも交通タイムス社)、「木下隆之の人生いつでもREDZONE」(ネコ・パブリッシング)など連載を多数抱える。

情報提供はこちら

RANKING

23:30更新
  • 連載
  • ビジネス
  • 総合