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深刻な『紅白』離れ鮮明、視聴率が過去最低で30%割れ目前の理由…国民的番組の終焉

文=編集部
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NHK放送センター(「Wikipedia」より)

 先月31日に放送された『第72回NHK紅白歌合戦』の視聴率が発表され、第1部は平均世帯視聴率31.5%、第2部は同34.3%だったことがわかった(ビデオリサーチ調べ/関東地区、以下同)。前年(2020年)放送回は第1部が同34.2%、第2部は同40.3%であり、それぞれ2.7ポイントダウン、6.0ポイントダウン。第2部の視聴率は、2部制となった1989年以降、最低の数字となった。

 特に第2部は前年は2年ぶりに40%の大台に回復していたが、再び大台を割ることとなった。大トリでMISIAが藤井風のピアノ伴奏に合わせて『Higher Love』を歌唱したステージや、アーティスト活動40年目で初出場を果たした布袋寅泰が東京パラリンピック開会式で披露した映画「キル・ビル」のテーマ曲の演奏などが大反響を呼び、「ミーシャ」「藤井風」「布袋」というキーワードがTwitterトレンドでも上位にあがっていたが、視聴率アップにはつながらなかった模様。

「今回は強力なライバルである裏番組の『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで! 絶対に笑ってはいけない』(日本テレビ系)の放送が休止となり、さらに2年ぶりの有観客での開催ということもあり、NHKとしては念願の視聴率45%超えを狙っていたという話も伝わっていた。それだけに、視聴者の深刻な『紅白』離れを示唆するこの数字は、NHKにとってはかなりショッキングな数字ではないか。

 結局、『ガキ使』を見ていた層が『紅白』に流れるという動きは限定的で、他の地上波の番組に流れるどころか、NetflixやAmazonプライム・ビデオといった動画配信サービスや、各種ライブのオンライン配信、ゲームなどのコンテンツを楽しむ人が増えた可能性もある。もう大みそかに地上波の番組同士が内輪で視聴率を競うこと自体が無意味になってきている」(テレビ局関係者)

長寿番組ゆえの行き詰まり

 また、別のテレビ局関係者はいう。

「特に1部は30~40代の人でも知らない曲も多く、曲順的にもアイドルグループと演歌歌手がゴチャゴチャに混ざったりしていて、若い層でも、『紅白』のメイン視聴者層である60代以上の層でも“正直キツイ”と感じる視聴者が多かったのではないか。さらに、全体的に“目玉”といえるような企画や演出、サプライズがなく、盛り上がりにも欠けていて、長寿番組ゆえの行き詰まりを感じた。もし今年『ガキ使』が復活すれば、視聴率30%台のキープすら怪しく、国民的番組ともいわれた『紅白』の“終わりの始まり”が否めない」

 当サイトは1月1日付記事『退屈、壊滅的につまんない…「紅白」に酷評続出、前年より視聴率ダウンの可能性も』で視聴者の反応や業界関係者による評価などを紹介していたが、改めて再掲載する。

――以下、再掲載――

 先月31日、『第72回NHK紅白歌合戦』が放送されたが、SNS上では視聴者から賛否両論の声があがっている。

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