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藤和彦「日本と世界の先を読む」

安定国・カザフスタン「まさかの政変」、世界的なエネルギー危機の懸念…米ロ対立も

文=藤和彦/経済産業研究所コンサルティングフェロー
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 ウクライナでの「青天の霹靂」に動揺したロシアはクリミア半島を併合、同国東部では内戦が勃発し現在も続いている。ロシアと欧米の関係は冷戦後最悪の状態のままだ。ロシアがカザフスタンに部隊を早期に投入したのは「ウクライナの二の舞はけっして踏まない」との強い決意があったからだろう。

 これに対し米国政府は「カザフスタンCSTOが部隊派遣を決定した経緯には疑問がある」とロシアの強引な介入について批判的だ。カザフスタンをめぐっても米ロが対立するかどうかは不明だが、今回の件でロシア側がますます欧米に対して懐疑的になれば、最大の懸案であるウクライナの問題に悪影響を及ぼすことは必至だ。

 懸案となっているロシアとドイツをつなぐ海底ガスパイプライン「ノルドストリーム2」の稼働時期も見通せなくなる。ロシアから欧州への天然ガスの安定供給への疑義から欧州の天然ガス価格が高騰し、世界のエネルギー危機は一層深刻になってしまうのではないだろうか。

(文=藤和彦/経済産業研究所コンサルティングフェロー)

●藤和彦/経済産業研究所コンサルティングフェロー 

1984年 通商産業省入省
1991年 ドイツ留学(JETRO研修生)
1996年 警察庁へ出向(岩手県警警務部長)
1998年 石油公団へ出向(備蓄計画課長、総務課長)
2003年 内閣官房へ出向(内閣情報調査室内閣参事官、内閣情報分析官)
2011年 公益財団法人世界平和研究所へ出向(主任研究員)
2016年 経済産業研究所上席研究員

2021年 現職

 

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