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『鎌倉殿の13人』伊東家の物語…小栗旬演じる北条義時が恋した新垣結衣は伊東の4姉妹

文=菊地浩之(経営史学者・系図研究家)
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曽我十郎・五郎の兄弟が長年の恨みを果たし父の敵をとる『曽我物語』。一万丸は十郎の、箱王丸は五郎の幼名。(画像は江戸時代末期の浮世絵師・歌川国芳による『本朝廿四孝 一万丸 箱王丸』【Wikipediaに掲載】より)

伊東祐親と⼯藤祐経…2人の因縁が、“日本三大仇討ち”のひとつ『曽我物語』を生む

 もうひとりの叔母が嫁いだ工藤祐経(くどう・すけつね)――『鎌倉殿の13人』第1回(1月9日放送)で、汚らしい格好をして北条時政邸に駆け込んできた御仁――は祐親の親族で、かれをめぐって後に騒動が勃発する(曽我物語)。

 2人は親族には違いないのだが、その具体的な関係についてはいくつかの説がある。まぁそこをはしょって説明すると、祐親・祐経の先祖が伊豆の東岸に領地をもっていて、祐経の父に伊東、祐親に河津(静岡県賀茂郡河津町)の地を与えた。祐親は伊東の地が欲しかったらしく、この配分に不満があったらしい。工藤祐経の父が早くに死去すると、祐経の後見人となって自分の娘と結婚させた。そして、祐経が上京している間に娘を離縁させ、祐経を追い出して伊東の地を横領したという。だから、祐経は汚らしい格好をして北条時政邸に駆け込んできたのだ。

『鎌倉殿の13人』伊東家の物語…小栗旬演じる北条義時が恋した新垣結衣は伊東の4姉妹の画像4
『鎌倉殿の13人』第2回の終盤、及び腰で伊東祐親を討つ好機を逃してしまった工藤祐経。小汚くて情けない祐経……今後の逆襲が楽しみである。

 そして、祐経は所領と妻を奪われたことで祐親を強く恨み、祐親の暗殺をもくろむ。『鎌倉殿の13人』の第2回でも祐親を襲撃しては失敗し、逃げ帰っていたのだが、後日ふたたび襲撃し、祐親は難を免れるが、側にいた祐親の子・河津祐通(かわづ・すけみち/祐泰ともいう)が殺されてしまう。

 殺された祐通の妻は、2人の子を抱えて曽我祐信(そが・すけのぶ)に再縁した。

 この兄弟(曽我祐成・時致/すけなり・ときむね)が成長して父のカタキを討つのが、“日本三大仇討ち”(あだうち)のひとつに数えられる、かの有名な『曾我兄弟』『曽我物語』である。

 2人は、頼朝が主催した富士野の巻き狩りで仇討ちを決行した。兄・祐成はその場で仁田忠常(演:高岸宏行)に討たれたが、弟・時致が頼朝の命を狙ったため、この仇討ちの背後には、北条時政による頼朝暗殺の陰謀があったとの説がある。時致の烏帽子親(えぼしおや/元服の時に立ち会う庇護者)が北条時政だったからだ。これが『鎌倉殿の13人』でどのように描かれるのか、非常に楽しみだ。

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23:30更新
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