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TikTok、他社SNS上でステマの異例さ…バイトダンス「PR記載不要」の不可解

文・構成=編集部、協力=三上洋/ITジャーナリスト
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<関係性の明示

(ア)情報発信者に対して、WOMマーケティングを目的とした重要な金銭・物品・サービスなどの提供が行われる場合、マーケティング主体(中間事業者でなく主催者)と情報発信者の間には「関係性がある」と定める。

(イ)関係性がある場合、情報発信者に関係性明示を義務付けなければならない。関係性明示は、主体の明示と便益の明示の両方が、情報受信者に容易に理解できる方法で行われるべきである。

①主体の明示:マーケティング主体の名称(企業名・ブランド名など)の明示

②便益の明示:金銭・物品・サービスなどの提供があることの明示>

 バイトダンスの異例の行為に国内大手通信会社関係者も次のように首をひねる。

「バイトダンスは中国企業です。商習慣の違いというか、動画関連事業者の独特なルールがあるのかもしれません。ただ、バイトダンス日本法人といえば2016年に代表になった佐藤陽一氏が有名です。佐藤氏はマイクロソフト・プレス、米グーグルを経て、同社初の日本人ゼネラルマネジャーになった人物です。

 彼以外にもGAFAMから相当数、優秀な人材を採用している企業なので、今回のような手法を使った上で、『アプリのダウンロード数を増やすのが目的ではなかったのでPRなどの記載は不要と考えていた』というのは妙な気がします」

背景にライブ配信業界内の特有の“文化”

 ITジャーナリストの三上洋氏は次のように今回の事例を解説する。

「一般的に、お金を払って宣伝をしているのにもかかわらず、それを隠して投稿をしていることをステルスマーケティングと呼びます。今回の件では、Twitterのインフルエンサーに出来高払いでお金を払って投稿させ、誘導しています。

 その目的が、アプリのダウンロード数を伸ばすためのものだったのか、Tiktokに投稿される動画全体のビュー数を上げたいがためだったのか、どちらかはわかりません。いずれにしても、TikTok側の依頼と金銭によって、インフルエンサーが投稿しているのでステマの典型例だと思います。

 異例なのは、プラットフォーマーが別の社のプラットフォームに対しステマをしている点です。本来であれば、TikTokが自社のプラットフォームでステマを防止する立場だからです。

 一方、TikTokなどの動画系サービス、ライブ配信・投稿アプリの世界では、お金を払って投稿させるという文化があります。

 例えば、新規のライブ配信アプリの場合は、有名配信者を連れてきて配信するということも行われています。インフルエンサー事務所が、“新規のライブ配信サービスに対して所属インフルエンサーを紹介すること”がビジネスにもなっています。TikTok自体も、デリバリー業界やゲームアプリの紹介キャンペーンに近いこともやっています。“友人にアプリを紹介して、その人が加入すると報酬がもらえる”というものです。

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