NEW

れいわ新選組、人権決議を「腰の引けた決議」と猛批判…米露の人権侵害は見ぬふり

文=林克明/ジャーナリスト
【この記事のキーワード】,

 また「アフガニスタン、イエメン、パキスタンなどの国では米軍の無人機が、子どもを含む多数の民間人を殺戮してきた」。米軍による組織的な拷問や虐待に対しては国際法違反の指摘もあり、国際刑事裁判所から戦争犯罪の疑いで調査されている。

 数々のアメリカによる重大な人権侵害に対して日本の国会は、非難決議どころか「角の取れた決議すらしていない」のだ。決議反対声明が指摘している以外でも、たとえばミャンマーの軍事政権に対しても、毅然とした態度を日本の国会や政府は出していない。

 ついでにいえば、筆者が幾度となく取材してきたロシア連邦チェチェン共和国市民に対する、ロシアやその傀儡による大弾圧に対し、まともな対応をしたこともない。パレスチナ問題もしかり。

 つまり、相手の国によって都合よく「人権」をとらえているのだ。

日本国内のコロナ犠牲者・外国人実習生・入管収容者死亡

 一方、日本国内に目を転じて、「決議反対声明」は、以下の人権侵害を指摘している。

(1)コロナ犠牲者の惨状。

(2)外国人技能実習生の奴隷労働。

(3)入管施設に収容した外国人への非人道的扱い。

(4)沖縄でコロナ感染爆発させたアメリカ軍のやりたい放題を許し続けている。

 いまだにPCR検査も十分にできず、第5波までは自宅療養という名の放置による犠牲者も続出。わずかな補償による休業や営業時間短縮で、小規模事業者、従業員、フリーランスなどが経済的にひっ迫し、餓死寸前に追いやられている人も多い。

 その一方で「沖縄での感染爆発の主要因とみられる米軍は、外出制限を1月末に解除した。事実上のやりたい放題を許し続けている」のだ。

 特に日本国内における人権侵害の例としては、入管施設の実態が問題だ。祖国での人権侵害を恐れて強制送還を拒んだ外国籍の人々に対して非人間的扱いをし、「収容期間8年半を超える者もいる」と指摘している。

 声明では直接触れられてはいないが、昨年3月に名古屋出入国在留管理局に収容されていたウィシュマ・サンダマリさん(当時33)を、病気なのに入院もさせず仮放免もさせず死亡させた事件がある。

 遺族からの要求で一部の監視カメラ映像が公開されたが、自力で座れない彼女に、おかゆを食べさせ、吐いても口に入れることを繰り返していた。職員の呼びかけにも「ああ」「アーアー」としか反応できない状態でも入院させなかった。

 出入国在留管理庁は昨年8月に最終報告書を公表した。それによると、サンダマリさんが死去する5日前に「A氏がカフェオレを飲む際に、上手く嚥下できずに鼻から噴出してしまったのを見て、看守勤務者1名が『鼻から牛乳や』と言ったことがあった」と心ない言葉を投げつけてもいた。死亡当日に朦朧とする彼女に「ねえ、薬きまってる?」などと言い放ってもいたのである。

 言うまでもなく、中国当局による人権抑圧は決して許されない。それでも今回の決議採択については、十分に考えなければならないだろう。決議反対声明は末尾で、次のように指摘している。

「自国内にも存在する数々の人権侵害にも、他国を批判するのと同じ厳しさで臨まなければならない。それ無くして行われる、形だけの決議など『お前が言うな』で一蹴される代物である」

(文=林克明/ジャーナリスト)

情報提供はこちら

RANKING

23:30更新
  • ジャーナリズム
  • ビジネス
  • 総合