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「岸田氏がバイデン大統領に軽んじられていることを、安倍氏は内心、ほくそ笑んでいるようです。米国ではバイデン大統領の支持率が低落傾向。今秋の中間選挙でバイデン民主党は負けるのではないか。そうなったら2年後の大統領選は再び共和党のトランプ氏が出てくるシナリオが十分あり得る。安倍氏はトランプ氏のカウンターパートは自分だと思っているので、『ポスト岸田』で安倍氏が再々登板に意欲を燃やす可能性も出てくるだろう」(安倍派関係者)
再びのトランプ大統領なら、三度目の安倍首相、ということになるというのだ。もっとも、安倍氏が外交で自身の存在感アピールに余念がないのは、地元・山口のライバル・林芳正外相に対する焦りとの見方もある。
「議論されている『10増10減』が次の衆院選で現実になれば、山口県の選挙区はこれまでの4から3に減る。安倍氏と林氏はともに親の代から下関市が地盤。地域性を考えると、両者と安倍氏の弟の岸信夫防衛相の3人が2つの選挙区を取り合うことになるのではないか。安倍氏にとって林氏は邪魔な存在。安倍氏には、岸田外交に口出しすることで林氏の外相としての評判を落とす狙いもあるのでしょう」(前出の自民党ベテラン議員)
岸田首相にとって「外交の安倍」は、これからも厄介な存在になりそうだ。
(文=Business Journal編集部)