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多摩美大、なぜ絵画学科も就職率9割の高水準?企業でアート系人材の需要高まる

取材・文=A4studio
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 人気のあるゲーム業界にも学科関係なく多くの学生が就職しています。例えば、任天堂の『スプラトゥーン』のアートディレクターは本学のグラフィックデザイン学科出身者ですし、その他にもキャラクターデザインのなどの領域では、やはりデザイン系学科で学んだ卒業生が活躍していることも多いですね。一方でコナミから発売されている『ウイニングイレブン』シリーズのサッカースタジアムをつくったのは、本学の絵画学科で油画を学んだ卒業生です。単純なCGでは迫力に欠けるというときに、絵画学科出身ならではの描写力が輝くこともあるようです。

 また、最近ではコンサルティング会社のアクセンチュア株式会社に就職したり、メーカー就職でもデザインに限らず商品コンセプトの設計や、コンペに上がってくるデザインの選定などディレクションを行うポジションやプランナーなどの総合職に就いたりする卒業生もいます。便利なツールやアプリケーションソフトも増え、表現のクオリティを上げるだけなら練習さえすれば誰でもできるなかで、プラスアルファの価値を創造できる人材として、美術を学んできた方が重宝されているように感じますね」(宮下氏)

 最後に、阿部氏は美術大学で学ぶ時間こそが重要であると語ってくれた。

「やはり美術・デザイン好きだという気持ちがベースにある学生ばかりなので、みな誰に言われなくとも授業以外でも作品づくりのヒントを見つけて、試行錯誤しています。そして、だんだんとできることが増えていく過程のなかで、苦しみや喜びを共有していくというのは、学生にとって貴重な時間なのでしょう。美大で過ごした時間は生涯の財産となるはずです」(阿部氏)

 新しい技術やサービスが次々と生まれる現代。美術学生たちの持つ力が求められる場面は、さらに増えていくはずだ。

(取材・文=A4studio)

●A4studio

エーヨンスタジオ/WEB媒体(ニュースサイト)、雑誌媒体(週刊誌)を中心に、時事系、サブカル系、ビジネス系などのトピックの企画・編集・執筆を行う編集プロダクション。

 

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