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賃貸物件の退去時、原状回復費20万円請求される→逆に敷金返還…損しない交渉術

文=A4studio

 例えば壁紙の耐用年数は6年と定められているので、新築で住み始めて7年後に退去するなら、過失で壁紙が破れていたとしても、壁紙の原状回復費は請求されない、もしくは、されたとしても残っている価値(1円)の請求ということになります。ですからもし、そのようなケースで壁紙の張り替えに8万円かかるとして原状回復費を請求されたとしても、支払わなくて済む可能性が高いということです」(同)

 トイレの耐用年数は約15年といわれており、ツイート主の物件は築40年でそれまでトイレは一度も新調されていなかったそうなので、突っぱねることができたようだ。

国交省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」で規定などがわかる

 では耐用年数が過ぎていれば、借主は故意に壊すなどしても請求されないのだろうか。

「いえ、そんなことはありません。悪意を持って内装に落書きしていたり損壊させていたりした場合などは、賃借人としての善管注意義務違反ということで、裁判所に支払いを命じられた事例もあります。当然ですが、常識の範囲内で利用する姿勢が求められることを忘れてはいけません。」(同)

 新井氏によると、こうしたトラブルについて国土交通省は「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」を定めており、賃貸退去時における原状回復費や、契約時の規定などについて詳細に記されているという。

 今回のツイート主の事例は、減価償却の仕組みを借主が知らないだろうと踏んで、貸主側が足下を見ようとしたのではないかと考えられるが、こうしたトラブルの法整備はどうなっているのだろう。

「民法には、公の秩序に関するルールで当事者の意思により変更が許されていない『強行規定』と、当事者の意思による変更が認められている『任意規定』があります。任意規定は法の定めはあるものの、当事者間でそれと異なる合意や定めがなされている場合は、その合意や定めが優先されるというもので、賃貸物件の原状回復費などは『任意規定』とされているケースが多く見られます。

 つまり足下を見られるような請求だったとしても、悪意があって騙し取ろうとしたという証明ができず、すでに貸主と借主が契約をしてしまっていた場合は、基本的には法律よりその契約が優先されてしまうのです」(同)

わからないけど面倒だから払っちゃおう…はNG、賃貸契約の心構えとは?

 最後に、こうしたトラブルに対して借主側が知っておくべき心構えなどについて聞いた。

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17:30更新
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