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菅田将暉『オールナイトニッポン』卒業の背景と、『ミステリと言う勿れ』大ヒットのウラ側

文=藤原三星
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原作ファンからも「ハマり役」と好評の、天然パーマがトレードマークの主人公・久能整を演じる菅田将暉。淡々と語るセリフが毎回話題となるが、セリフ量のあまりの多さに口の中が口内炎だらけになったそう。(画像はフジテレビ公式サイトより)

 人気俳優・菅田将暉(29)が主演を務める月9ドラマ『ミステリと言う勿れ』(フジテレビ系)の勢いがすさまじい。1月10日放送の初回視聴率13.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)の好発進を維持したまま、以後も常に2桁台をキープ。また、第1話から3月7日放送の第9話までの見逃し配信再生数(FOD、TVer、GYAO!、Yahoo!の合計値)では3202万再生を記録し、民放ドラマのみならず、全民放テレビ番組において初の大記録という快挙を成し遂げたのだ。

 こうしたドラマ人気も追い風となり、田村由美による同名原作マンガ(発行は小学館)の累計発行部数は1500万部を突破。こうした『ミスなか』ブームを背景に、同ドラマは菅田将暉の新たな代表作となるのは間違いなさそうだが、こうした現象に対しあるテレビ局のドラマ部プロデューサーはこう語る。

「今回は視聴率だけでなく、昨今のテレビ業界人が熱望する“見逃し配信再生数”も3000万回オーバーと、連続ドラマとしてはこれ以上にない仕上がりとなりそうです。本作は今から1年以上前の2020年12月にクランクインし、撮影は翌2021年3月まで行われた。それはなぜかというと、単純に菅田さんのスケジュールがそこしか取れなかったから。しかし、原作マンガを読むと、確かにこの主人公を演じられるのは、今の日本では菅田さん以外にはいないのではないかと思わせられるほど。そして、しばしば原作ファンは実写版をくさすものですが、SNSを見ても今回の『ミスなか』には、原作ファンからの賛辞も多いんですよね。

 出演者に不祥事があれば即お蔵入りを強いられるこのご時世ですから、コロナ禍でドラマ現場でも早めの収録が増えているとはいえ、1年以上前に撮ってしまうというのはやはり相当なリスクです。それでも菅田将暉という役者にこだわって制作した結果が、今回の大ヒットにつながったのだと思いますね。

 一方で、放送から1年以上前のスケジュールだったからこそ、本作は映画にも近いような丁寧な撮影ができたとも聞きます。民放地上波ドラマが全12話というのも昨今では珍しいですが、原作マンガの連載はまだ続いているので、今後も連ドラ“シーズン2”や映画化も十分あり得る。近年、早期退職で有能な制作者が大量に退社してしまったフジテレビにとっては、久々にいいニュースともいえるでしょう。3月28日にオンエア予定の最終話がどう着地するのか、ぜひとも見届けたいですね」

三谷幸喜脚本『鎌倉殿の13人』における、菅田将暉演じる“サイコパスな源義経”

 菅田将暉は、同じく現在好評オンエア中のNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』において、源義経を熱演中。大泉洋演じる源頼朝軍に合流し、“菅田版義経”の見せ場が始まりつつある。

「これまでさまざまな有名役者が演じてきた義経ですが、三谷幸喜さんが手がける今回の義経はかなりサイコパス。獲物の取り合いになった野武士を卑怯な手を使って笑顔で殺してみせたり、義理の姉である北条政子(小池栄子)に異様に甘えてみたり、頼朝軍の規律を乱すような言動を発したり。

 過去のドラマでは“悲劇の天才武将”として描かれることの多かった義経ですが、三谷脚本では、より無邪気でピュアな人物として描かれている。それを菅田さんが演じることによって、独特の深みが生まれています。何をしでかすかわからないサイコパス感が際立っていて、このあと生じてくる頼朝との確執への大きな説得力となっていて見事。三谷さんが作ったこの複雑な人物像を、菅田将暉が抜群の演技力でどう演じきるのか……というのが、本作の大きな見せ場のひとつとなっていますよね」(前出のテレビ局プロデューサー)

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“無邪気なサイコパス義経”で視聴者を釘付けにした菅田将暉(写真左)。屈託のない笑顔が怖い。(画像はNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』公式Twitterより)

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