企業・業界のニュース
ジェネリックは生産が滞り、品不足が深刻だ。製薬業の業界団体、日本製薬団体連合会(日薬連)の調べでは、21年8月末時点で出荷量制限や欠品、出荷停止といった問題のある医薬品は全体の20%、3143品目もある。このうち、92%にあたる2890品が後発薬だった。サワイGHDなど一部の、後発薬の大手に注文が集中し、すべての注文に応じきれない状態が続く。
21年12月下旬時点でジェネリック大手3社が新規受注などを制限していた品目数は1000品目もあった。9月下旬から高止まりしたままだ。後発薬の使用比率は21年に入ってから低下傾向にある。薬局の業界団体、日本保険薬局協会の調査によると21年6月は83.7%。20年12月から1.4ポイント下落した。
小林化工の不祥事以降、患者が後発薬の使用に不安を訴える声が増え、先発薬に変更するケースが相次いだ。品質不正がジェネリック医薬品業界に深い爪痕を残した。
(文=Business Journal編集部)