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「相馬勝の国際情勢インテリジェンス」

香港の次期行政長官に、民主化運動弾圧の急先鋒・李家超の就任確実…親中派

取材・文=相馬勝/ジャーナリスト
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 これに対して、李家超氏は当時の記者会見で「香港から腐ったリンゴを排除しなければならない」と強調し、反中色が強い香港紙「リンゴ日報」を廃刊に追い込み、「香港独立」を掲げる「香港民族党」を事実上、瓦解させるなど、1997年の中国返還後の香港で初めて報道機関や政治結社の動きを封じ込めた。これを習指導部が評価したことで、林鄭氏の長官続投の目はなくなり、その代わりに次期長官候補として親中・保守強硬派の李氏に白羽の矢が立ったといわれる。

 香港の外交筋は「習近平主席は一昨年初め、新型コロナウイルスが最初に発生した中国湖南省や同省武漢市の最高幹部に公安(警察)出身者を登用し、3カ月で封鎖解除に成功するなど、警察や軍出身の幹部への信頼感が強い。やはり警察官僚出身の李氏の香港トップへの起用も、文民出身の林鄭長官への不信感の裏返しといえよう」と指摘している。

(取材・文=相馬勝/ジャーナリスト)

相馬勝/ジャーナリスト

1956年、青森県生まれ。東京外国語大学中国学科卒業。産経新聞外信部記者、次長、香港支局長、米ジョージワシントン大学東アジア研究所でフルブライト研究員、米ハーバード大学でニーマン特別ジャーナリズム研究員を経て、2010年6月末で産経新聞社を退社し現在ジャーナリスト。著書は「中国共産党に消された人々」(小学館刊=小学館ノンフィクション大賞優秀賞受賞作品)、「中国軍300万人次の戦争」(講談社)、「ハーバード大学で日本はこう教えられている」(新潮社刊)、「習近平の『反日計画』―中国『機密文書』に記された危険な野望」(小学館刊)など多数。

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