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ソフトバンクG、有利子負債が20兆円超え…ビジョン・ファンド「含み損」膨張が深刻

文=Business Journal編集部

 今回の資金調達は、返済義務が差し入れた担保価値の範囲に限定されるノンリコース(非遡及)型と呼ばれる手法。返済時にアーム株の価値が下がっていても、SBGはもともと担保として差し出していたアーム株を手放せば、それ以上の返済義務は負わない。

 アームをめぐっては、さまざまな情報が飛び交っている。3月15日、「最大で1000人規模の人員削減を検討している」と報じられた。アームは全世界で6400人の従業員を抱えており、この数字が正しければ人員整理は15%になる。アームを買収した際に、孫社長は「5年で英国の従業員を2倍にする」と豪語していたが、再上場にあたり削減に転じたことになる。

 アームの新しい買い手も現れた。ロイター(3月30日付)は、韓国の半導体大手SKハイニックスがアーム買収に向け企業連合の結成を検討していると、韓国聯合ニュースの報道を後追いした。SBGの借金減らしは加速しそうだ。米ゼネラル・モーターズ(GM)は3月18日、SVFが保有する自動運転技術の子会社GMクルーズホールディングスの株式を21億ドル(約2500億円)で取得すると発表した。GMクルーズはGMが16年に買収した自動運転技術のハイテク企業。SVFは18年、22億5000万ドル出資し、株式の約2割を取得した。SVFは同社への出資を取りやめ、GMは出資比率を80%に引き上げる。

 投資会社色を強めているSBGの信用力は保有株式の評価に大きく左右される。株安は財務の悪化に直結する。これまでは、中国アリババ集団株などを担保に資金を調達してきた。SBGの21年12月末時点の連結有利子負債(国際会計基準)は20兆6638億円。21年3月末より2兆1508億円増加した。アーム株を担保にした資金調達で、さらに1兆円増える。

 アーム株を担保とする資金調達を株式市場はどう評価したのか。SBGの株高を予想するアナリストが多かったようだ。4月4日、東証の市場が再編され、プライム市場が始まった。グローバルマネーの取り込みの先兵として東証はSBGに期待している。これがアナリストのSBG株高との予測につながったようだが、ロシアのウクライナ侵攻や原油の高騰がSBGにどう影響するかは不透明だ。

(文=Business Journal編集部)

 

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