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木村隆志「現代放送のミカタ」

『恋マジ』最終回で広瀬アリスと松村北斗が飼い殺し状態から魅力解放か

文=木村隆志/テレビ・ドラマ解説者、コラムニスト

 ただ、群像ラブストーリーで広瀬と松村の見せ場が減ったとしても、残りの2組がそれを上回るおもしろさを見せれば問題はなかった。しかし、用意されたのは、パパ活と不倫、セックスレスに悩む主婦、過去の犯罪歴、大手企業を辞めてフリーターなどと、どこかで何度も見たような設定ばかり。ネット上の動きを見る限り、視聴者が共感できるシーンは散発的だったと言わざるを得ない。

ハッピーエンドのフラグは立った

 そして肝心のメイン2人も、「恋愛経験ゼロ」と「複数女性と関係を持つ遊び人」という記号的なキャラクターと関係性であり、ともに“毒母”の問題を抱えていたことも含め、「近年、何度見たか」という設定だった。

 それでいて2人は、洋食器デザイナーのチーフ、フレンチビストロのギャルソン兼見習い料理人という1990年代のトレンディドラマを彷彿させるキラキラとした職業に従事している。前述した『火曜ドラマ』過去作品のメイン2人と比べると、なかなか感情移入しづらいところがあるのだ。

 それでも広瀬と松村が持つ旬の魅力を見る限り、「パパ活や不倫、セックスレスの主婦を扱わず、2人の恋模様に集中していたら、もっと盛り上がっていたのではないか」という感は強い。

 広瀬は持ち前の明るさや奔放さを封印されたようなヒロインを演じ、松村はキスシーン以外の見せ場が少ないまま最終話を迎えている。さらに中盤以降は、柊磨の母・長峰真弓(斉藤由貴)が登場して大暴れ。「包丁を持って外へ走り出し、別れを迫る」などのメイン2人よりも目立つシーンが続き、純愛風のラブストーリーがネタドラマのように変わってしまった。

 先日、あるドラマ関係者と『恋マジ』について話していたとき、「2人はこのまま飼い殺しのような状態で終わるのか」という話題になった。広瀬と松村の魅力を生かせないまま終わってしまうのか……と言えば、さすがに答えはノーだろう。

 第9話の最後が「純が“安心安全”の同級生・大津浩志(戸塚純貴)を選び、そこに柊磨がかけつけるシーンだった」という定番の前振りを見ても、最終話は間違いなくハッピーエンドが描かれるはずだ。だからこそ、そこに至るまでのシーンで、広瀬と松村はこれまで以上に感情たっぷりの芝居を見せてくれるのではないか。

 他の2組も異なる形でのハッピーエンドが確実視されるが、あまり時間を割きすぎることなく、メイン2人の恋模様をたっぷり見せてほしいところだ。

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