3メガ銀、純利益3.9兆円=2年連続最高、金利上昇追い風―25年3月期

三菱UFJフィナンシャル・グループ、三井住友フィナンシャルグループ(FG)、みずほフィナンシャルグループの3メガバンクグループの2025年3月期連結決算が15日、出そろった。純利益の合計額は前期比25.3%増の3兆9263億円と、2年連続で過去最高を更新した。日銀の利上げに伴う金利上昇を追い風に、利ざやの改善や株式などの売却益が業績を押し上げた。
活発な企業活動を背景に貸出残高が増加し、本業の預金・貸し出し関連の収益が拡大した。政策保有株式の削減も積極的に進め、三菱UFJは6029億円、三井住友FGは4850億円、みずほは2000億円超の売却益を計上。この結果、純利益はいずれも過去最高だった。三菱UFJの亀沢宏規社長は15日の記者会見で「質・量ともに力強い成長が継続している」と語った。
三井住友トラストグループ、りそなホールディングスを加えた大手銀行5グループの純利益合計額は30.5%増の4兆3973億円だった。
26年3月期連結純利益も全5グループが増益を見込む。りそなを除く4グループは過去最高を更新し、三菱UFJは2兆円を目指す。
ただ、トランプ米政権の高関税政策を踏まえ、3メガバンクグループは景気減速や金融市場の混乱による減益影響をそれぞれ800億~1100億円程度織り込んだ。三井住友FGの中島達社長は「足元ですでにビジネスへのマイナス影響が一部出始めている」と警戒感を示した。
◇大手銀行5グループの連結純利益
2025年3月期 26年3月期予想
三菱UFJ 18,629 20,000
( 25.0) ( 7.4)
三井住友 11,779 13,000
( 22.3) ( 10.4)
みずほ 8,854 9,400
( 30.4) ( 6.1)
【3社合計】 39,263 42,400
( 25.3) ( 8.0)
三井住友トラスト 2,576 2,800
(約3.3倍) ( 8.7)
りそな 2,133 2,400
( 34.2) ( 12.5)
【5社合計】 43,973 47,600
( 30.5) ( 8.2)
(注)単位億円。億円未満切り捨てのため、合計は単純合算とは一致しない。純利益のかっこ内は前期比増減率%(了)
(記事提供元=時事通信社)
(2025/05/15-20:09)