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超新塾・コアラ小嵐が指南! “ガリガリ以上マッチョ未満”の筋トレの楽しみ方

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  コロナ禍で宅トレ需要が高まり、ダイエットやトレーニング本の売れ行きが好調だ。

 そんな中、お笑いグループ・超新塾のメンバーで、筋トレYouTuberとしても活躍するコアラ小嵐氏が『コアラ式みせ筋体操』(KADOKAWA)を上梓した。

 もともとガリガリ体形だったコアラ氏だが、7~8年前に暇つぶしで筋トレを始めたところ、みるみる体が変化。ベストボディジャパン千葉大会優勝、JBBFメンズフィジーク東京3位、ボディビル東京オープン9位と、一躍、一流マッチョの仲間入りを果たす。さぞかし筋肉第一のストイックな生活を送っていると思いきや、「ストロングゼロ」を愛し、トレーニングをサボることもしばしば……。煩悩を否定せず、筋トレを楽しむスタイルが、“ガリガリ以上マッチョ未満”を目指すトレーニーに支持されている。

 そこで今回は、コアラ流スタイルが確立された背景や、YouTubeの裏話などを聞いた。

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――本書では、おなか、胸、背中、腕、脚と5つのパート別に、他人にみせられる筋肉、通称“みせ筋”を鍛えるための自重トレーニング&体操が紹介されています。

コアラ 特に変わった種目はないんですよ。トレーニングをやっている人なら誰でも知っている、基本的なものばかりです。それに加え、僕自身が実践している食事管理や生活習慣についてのミニコラムを書かせていただきました。

――そもそも、トレーニングの知識はどうやって学ばれたんですか?

コアラ 独学ですね。でも、ゼロからやるのは本当に大変で、情報はたくさんあるけど、それが正しいのかどうかわからない。最初は全部正しいと思って全部取り入れていたけど、そのうち矛盾が出てくるんですよ。「こっちで言っていることと、あっちで言ってること違うな」って。相反する理論が山ほど出てくる。そのあたりで筋肉つながりの友達ができ始めたので、意見交換したり、「ああでもない、こうでもない」と議論して知識を深めていっている感じですね。

――「お酒と筋トレを両立させる」「気分が乗らない日はサボってもOK」「規則正しい生活でなくても大丈夫」というのがコアラさんのスタイルですが、“ストイックな自分”を積極的に発信されていた時期もあるそうですね。

コアラ トレーニングを始めたてのときはやっぱり、筋トレ=ストイックにやるべき、という気持ちがあって、大好きだった酒もぜんぜん飲まなくなって、友達の誘いも断っていたんですが、やっぱりそういうのって、ずっとは続かないんですよ。世の中的にはストイックな方がもてはやされますが、僕は酒も飲みたいし、トレーニングをサボることもある。だったら、ストイックな部分だけでなく、そういう部分も隠さず発信していこうと思ったんです。あまのじゃくな性格ってこともあるんですが(笑)。

――一般的に、飲酒は筋肉によくないといわれていて、飲酒するとトレーニングの効果が3割減になるという研究結果もある中、「お酒を飲んでも7割の効果は得られるからOK」というコアラさんの発想は、ガチ勢からはなかなか出てこないものですよね。

コアラ 僕の場合、飲みたいときは我慢せずに飲みます! そういうストレスはよくないですからね。「ストロングゼロ」が大好きなんですが、カロリーゼロですし、蒸留酒なのでOKとしています。逆に糖質を多く含むビールや日本酒、ワインなど醸造酒はお勧めしません。15~16本飲むこともありますが、翌日トレーニングができないほど深酒することはありませんね。

 

大好きだった筋トレができなくなった時期も…

――コアラさんは5年前からフィジーク、3年前からはボディビルにも挑戦していますが、減量中やコンテストの前でも飲むんですか?

コアラ 減量の進み具合にもよりますが、コンテストの1週間くらい前まで飲んでいたこともありましたね。そりゃあ、ギリギリまで毎日飲んでいたらさすがにヤバいですけど、1回飲んだからって、順位に影響が出るほど体重や筋肉量は変わらんやろって(笑)。

――それくらい気持ちの余裕をもって臨む、ということですね。長年、コンテストに挑戦し続けるのは、やはり前年より順位を上げたいという気持ちからですか?

コアラ そもそも僕は、フィジークやボディビルで勝つためにトレーニングをしているわけではないんですよ。もちろん勝ちたいんですけど、僕の頭の中にある理想の体になるためにトレーニングしている。その過程でコンテストに出るのも面白いかなって。

――2021年のボディビル東京オープンへの出場も表明されています。

コアラ 出るからには表彰台を狙っていきたいですね。格上の大会だろうと、”ワンチャン優勝があるかな”ってストーリーを描けているほうがドキドキもあるし、気合も入る。結果、予選落ちでも、それくらいいい想像ができないと、なかなか体を絞り切れないですよ。減量って、本当大変ですから。

――筋トレを始めて8年、やめたくなったことはありませんか?

コアラ やめたくなったことはないですけど、トレーニングができなくなった時期はありましたね。理由はわからないんですが、精神的にすごく落ち込んでしまって、なんにも手がつかなくなってしまったんです。もともと不眠症気味なんですが、それに加えて外にあまり出なかったり、不規則な生活を続けていたら、だんだんとトレーニングができなくなってしまった。やりたいけど、いざやろうとするとやる気が出ない――。そんな日々の繰り返しでした。

 当時は、人生の大部分をかけてやってきたものが好きでなくなっているということが自分でも信じられなかったし、悲しかった。これからどうなるんだろうって、不安でしたね。

――その後、どうやって持ち直したんですか?

コアラ 友達に相談して、自律神経を整えるためにいろいろと試しているうちに、自然とまたトレーニングしたいという気持ちが戻ってきました。

 僕の場合は「やりたいけどできない」という状況でしたが、トレーニングを長くやっていると、やっぱりモチベーションが落ちる時期って誰にでも来るんですよ。トレーニングって、同じことをやり続けるのが基本。みんな、筋肉を大きくするために同じことを繰り返しやっている。なるべく重いものをたくさん持つ、前回よりも少しだけ強度を上げる――食事管理もほぼ同じです。だから、モチベーションが保ちづらくなるのは仕方ないことなんです。

 鍛え始めは体がどんどん大きくなるし、結果が出るけど、数年やっていくと壁にぶつかる。今まで通りのやり方が通用しなくなる。結果が出なくなると、面白くなくなるんですよ。

――いわゆる、停滞期ですね。

コアラ そういう時に、従来の目的とは違うことに目を向ける、というのはよくあるやり方のひとつです。ビッグ3と言われるデットリフト、ベンチプレス、スクワットのトレーニングで、重さのMAXに挑戦してみるとか。ボディメイクや筋肥大という意味では、重量のMAXを超えるというのはそこまで重要視されていないし、ケガのリスクもある。でも、たまに自分の限界を超える、超えた喜びを知る、というのも大事だと思うんです。100kgしか上がらなかったのが110kg上がると、やっぱりうれしいんですよ。そういうところでモチベーションを維持する。パワーリフティングという競技に参加してみるとか、僕のようにコンテストに出るというのもひとつの手ですね。

 

一番バズった動画は「コンテストの髪形セット」!

――コアラさんといえば筋トレYouTuberとしてもご活躍中ですが、チャンネル開設は2016年と、芸能人の方ではわりと早いほうですよね。

コアラ 当時、筋トレYouTuberのサイヤマングレートとルームシェアしていて、彼の影響で始めました。企画から撮影、編集まですべてひとりでやっているので、毎日、何かしら作業はしてますね。

――4年間、毎日のように投稿していて、ネタ切れになることはないんですか?

コアラ いつもネタ切れですよ! カメラの前で5時間くらい何も出ないときもザラですから。そんなときに苦肉の策でポンって出したやつが意外と跳ねたり…。そのうちのひとつで、コンテスト時の髪型のセット動画が僕のチャンネルの中で一番回っていますからね。僕、剛毛で直毛だから、「ジェルをシャンプーのごとく毛根に塗り込んでください」ってドボンって出して、「こうやるんです」って真面目にやったら、それが常軌を逸するレベルの量だったみたいで…。普段、美容系の動画見てる人に「コイツどうかしてる」って、へんな風にウケて(笑)。

――逆に、こんなに手をかけたのに全然回らなかったという動画は?

コアラ そんなの全部ですよ!! 一生懸命編集しても、ぜんぜん回らないことがほとんど。ノー編集でパッと出したやつが当たったりするから、本当わかんないですよ。

――コアラさんのチャンネルは、初心者向けのものもあれば、コンテストを目指すような人向けだったり、動画によってターゲットがバラバラですよね。

コアラ ちゃんとYouTubeをやろうと思ったら、ターゲットを絞って動画を出すほうが伸びるとは思うんです。不特定多数に向けて出したら薄い内容になるし、あっちもこっちも狙うと、結局誰にも刺さらない。僕のチャンネルは後者なんですけど(笑)、こっちのほうがやってて楽しいんですよね。全部言いたいこと言えるし、やりたいことができる。ざっくりと「筋トレがある生活に関する動画」というのがテーマですかね。

――コロナの自粛期間には、筋トレ、フィットネス系の動画はすごく増えましたが、筋トレYouTuberへの注目度も増しているように感じますか?

コアラ トレーニング人口は確かに増えましたけど、増えたっていったって、2%が3%になったくらい。筋トレはまだまだマイナーな趣味だし、やっている人はごくごく一部。狭い世界で変わった気になっているけど、そんなに筋トレYouTuberを見る目は変わっていないと思いますよ。それよりは、軽いエクササイズ動画を検索する人は増えたんじゃないかな。実際、ここ最近グッと伸びたYouTuberって、そっちのほうですよね。マンショントレーニングの竹脇まりなさんとか。片や、僕らムキムキ系はあんまりコロナの恩恵にあずかれなかった(苦笑)。

――基本に忠実なトレーニングメソッドもある一方、映像映えする派手で高強度の動きだったり、マシーンを使った自己流のマニアックなトレーニング動画が再生回数を伸ばしています。YouTubeに限らず、ネット上にはトレーニングに関する真偽不明な情報であふれていますが、正しい情報を見分けるためのアドバイスって、何かありますか?

コアラ うーん、これは難しい問題ですよね。僕自身、間違った情報のせいでトレーニングが楽しくなくなったり、継続できなくなってしまう人を減らしたいという気持ちがあって、今回、本を書かせていただいた部分もあるんですが、小手先の技術だけで見分けるのはやっぱり難しいです。ネットの情報だけで勉強していると真意にたどり着けないので、やっぱり誰かにきちんと教えてもらうのが一番の近道だと思います。

 あとは、僕のYouTubeを見てください! 少なくとも僕のチャンネルではおかしなかことは言ってないですから(笑)。

 

筋トレすると、いろんな問題がいったん「まぁ、ええか」になる

――昨今、筋トレ芸人もすごく増えましたが、筋肉が芸人としての仕事に生かされている部分もありますか?

コアラ それはないですね。

――えっ!?

コアラ 僕、芸人として結果は出せていないので、そこの焦りはあったんです。超新塾のメンバーとして上京して、そこで結果出してナンボだろうって。でも、筋トレやり始めて仕事につながりだして、「お笑いで結果出さなきゃ」という心の重荷から解放された。解放されちゃダメなんですが、「まぁ、ええか」って。お笑いは全然うまくいかないけど、俺には筋肉がある。舞台上ではウケなくても、家に帰ってトレーニングできる。楽しい、いい人生じゃないかって。

――筋トレが心の支えになっている。

コアラ 筋トレって根本的な問題の解決にはならないですけど、いろんな問題が、いったん「まぁ、ええか」になる。ある意味、ポジティブではありますが、あんまり褒められた思考回路ではないですね(苦笑)。筋肉がお笑いに生きればそれはそれでいいけど、ちょっと僕の腕じゃどうにもならないんで、そこは超新塾のメンバーに任せようかなと。

――それでは最後に、筋トレ初心者に何かメッセージをお願いします。

コアラ ストイックにやってそんな自分に酔いしれる、というのもひとつの楽しみですが、僕は、筋トレは人生を楽しむためのひとつの手段だと思っています。筋トレに縛られてしまったり、筋肉の奴隷になってしまっている人もたまにいますが、もっといろんなことに目を向けながらやったほうが、結局、長く筋トレを続けられるんじゃないかなと。自分がやりたいからやっているわけで、楽しまなきゃ意味がない。それくらい、ゆとりある人生を歩んでいただきたいです。そういうヒントがこの本にはたくさん散りばめられているので、ぜひ手に取ってほしいですね。
(取材・文=編集部)

コアラ式みせ筋体操』(KADOKAWA)

●コアラ小嵐
1985年、兵庫県神戸市生まれ。お笑いグループ・超新塾のメンバーで筋肉担当。JBBF東京オープンボディビル選手権大会75kg級第9位、メンズフィジーク東京選手権大会176cm超級第3位などボディビルの大会でも数々の実績を残す。20代の頃ガリガリだった体型から、現在のマッチョ姿まで作り上げた独自のメソッドを紹介するYouTubeチャンネルは、チャンネル登録者数24万人を超えるほどの人気を誇る。
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