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片腕トレーニングで両腕の筋力が上がることが判明!

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 テレビ東京のYouTube公式チャンネル『テレ東NEWS』。おもしろいサイエンスニュースをピックアップする「橋本Dの理系通信」という企画で、筋トレに関する興味深いネタがアップされていた。それが、「『片腕だけ筋トレ』で逆の腕も筋力アップ!? 国際研究チームが報告【橋本Dの理系通信】」という動画だ。

“ある方法”で片腕をトレーニングすることで、動かしていないもう片方の腕の筋力もアップするという研究結果が「Scandinavian Journal of Medicine & Science in Sports」に掲載された。嘘のようだが、国際研究チームが実験した本当の話だ。

 その方法というのが、「エキセントリック運動」。これは、筋肉が伸びる方向の運動を指す運動で、ダンベルなら下ろすときの動きだ。ちなみに、筋肉を縮める動きを「コンセントリック運動」と呼び、ダンベルを上げるときの動きがそれにあたる。もともと、エキセントリック運動のほうが効果が高いことは証明されており、これはトレーニングをしている人にとっては常識だろう。また、名前を知らなくても、筋トレをしている人なら無意識に行っている動きだろう。

 研究は、1日あたり8時間、左腕をギプスで固定して過ごすというもの。期間は4週間、30人が実験に協力した。その間、右腕はダンベル運動をするのだが、まったく筋トレをしない人、コンセントリック運動とエキセントリック運動両方を行う人、エキセントリック運動だけを行う人の3チームに分かれ、最後に筋力を計測した。

 まず、筋トレしていた右腕の結果は、ほぼ予想通りと言って差し支えない。筋トレしていなかった人は筋力が衰え、両方の運動を行っていた人は+13.7%、エキセントリック運動だけを行っていた人は+21.4%という結果になった。一方、固定したほうの腕の筋力を見てみると、意外な結果が出ている。同じように固定していたにもかかわらず、筋トレしていた右腕に比例する形で筋力に差が出ていたのだ。特に、右腕でエキセントリック運動のみを行っていた人の筋力は、減るどころか+12.7%とアップしていた。

 研究グループのひとり、オーストラリアのエディスコーワン大学・野坂和則教授による仮説では、脳が関係しているのだろうということだ。右腕を鍛えることで、脳が対となる部分にも影響を与えたのではないかとみられている。

 筋トレする人にとっても有益なニュースだが、この研究成果は医療の世界にも応用できるのでは、と期待されている。例えば、体の片方が麻痺してしまう脳卒中患者などのリハビリへの応用。今は動かないほうの手足をトレーニングすることの多いが、動くほうをトレーニングすることで回復をはかれる可能性があるのだ。これは、リハビリとして効果的であるだけでなく、患者のストレスを減らすことにもつながる。

 さまざまな人の健やかな暮らしを支えてくれるような、最新の研究。筋トレの際も、頭の隅に置いておいてはいかがだろうか?

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