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多裂筋、使えてますか?

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 多裂筋は固有背筋の内側に位置し、腹腔内圧を構成する重要な筋肉であり、脊椎の安定化においても非常に重要な役割を果たしています。

 多裂筋がうまく機能しないと、多くの問題をもたらします。一般の方もトレーニングをこよなく愛する方も、多裂筋をアクティベート(活性化)させることは安定した幹をつくり、四肢の動かしやすくしてくれるはずです。

 今回は「なぜ多裂筋が機能しなければいけないのか」、その重要性についてお伝えしていきます。

目次
●【多裂筋の解剖学】
●【多裂筋はなぜ大切なのか】
 “脊椎の安定化としての役割”
 “腹壁の筋肉としての役割”
 “椎間関節単位での運動をコントロール”
 “仙骨の前傾を作る”
●【まとめ】

 

【多裂筋の解剖学】

多裂筋の解剖学

起始:仙骨、上後腸骨棘、腰椎の乳様突起、胸椎の横突起、
   C4~C7の椎骨の関節突起

停止:起始より2~4上の椎骨棘突起

作用:脊柱の局所の動きにおける椎骨の安定化、胸椎の回旋、
   頚部と脊椎の伸展、頭部の対側の回旋

 多裂筋は腰部にかけて筋が分厚くなっており、胸椎への作用より腰椎での方が強く作用します。

 

多裂筋はなぜ大切なのか

●脊椎の安定化としての役割

 脊椎を安定化させる筋肉の一つですが、通常時の安定化においてインナーである多裂筋が働くことは非常に重要です。多裂筋がうまく働かないと結果的に腸肋筋や最長筋などのアウターの筋肉の過緊張を招き、それによって腰部の不快感や痛みを伴うことが多々あります。

 ただし、単純にトレーニングによって最長筋や腸肋筋などの脊柱起立筋が肥大しているのか、多裂筋の機能低下によるものなのか、判断するのが見た目ではなかなか難しため、脊椎の分節ごとの運動がうまく行えるのか否かテストしてみることをお勧めします。

 何人も見ていると「この方は多分多裂筋うまく使えてないなぁ」といった具合に雰囲気でなんとなくわかってきたりもするようになります(ただ、確実に動きの評価はします)。

 

●腹壁の筋肉としての役割

 多裂筋は腹腔内圧を高める腹壁の筋肉として背中側の壁の役割を担っています。

 腹腔内圧(IAP)はパフォーマンス発揮において非常に重要な要素です。腹腔内圧が然るべきタイミングで高められないとパフォーマンスが下がるどころか、ケガの原因にも繋がります。

 

●椎間関節単位での運動をコントロール

 固有背筋の中でも椎間関節単位で、細かく脊椎の伸展ををすることができるのが多裂筋です。最長筋や腸肋筋も脊椎の伸展の作用がありますが、筋の起始停止を見る限りは細かいコントロールは難しく「腰部」「胸部」といった具合に多裂筋よりも大きい単位で脊椎の伸展に作用する筋肉だといえます。

 

●仙骨の前傾を作る

 多裂筋は仙骨まで付着しており、仙骨の前傾、つまり、骨盤の前傾を作ってくれます。

 ボディメイク的に言えば、ヒップアップさせるためには骨盤が前傾をしているアライメントでなくてはなりません(平均10~15度程度前傾している)。

 パフォーマンスの観点から見ても、人間は基本的に「前進」する生き物です。

 身体を前に進めるにあたって骨盤が後傾し、重心が後ろにあると前へ進みづらくなります。

 高齢者の歩行能力の低下は多くの場合、骨盤が後傾してしまっているからなのです。

 膝伸展筋群が弱ってるからレッグエクステンションで大腿四頭筋を鍛えるなどと安直な考えでトレーニングを行ってしまう、指導してしまうと歩けなくなる一方です。

 高齢者が歩けなくなるのは感覚器の機能低下、あるいは脳機能の低下によるものがほとんどなんです。

 

まとめ

 多裂筋の重要性についてあまり深く考えられることは少ないですが、パフォーマンスにおいて非常に重要な筋肉の一つです。特に安静時での脊椎の安定化としての役割やIAPを高めるための役割は無視できません。

 キャットバックなどで脊椎の一椎一椎の動きを確保しつつ、ダイアゴナルなどを用いて活性化させていきましょう

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