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クールダウンの方法・効果は?

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 みなさんは、普段、トレーニングの後にクールダウンを取り入れていますか?

「疲れもあって、やっていない」
「一応やってはいるけど、正しいのかわからない」

という方に向けて、解説していきます。

目次
1. クールダウンとは
2. クールダウンの種類
3. 注意点
4. まとめ

クールダウンとは

 クールダウンとは、主に運動後・トレーニング後に行うものです。

 効果としては

・筋疲労の回復
・筋腱障害の予防
・筋肉痛の緩和
・パフォーマンスの改善

 などがあると言われています。

 

クールダウンの種類

 クールダウンには、様々な方法があります。たとえば…

・ストレッチ
・マッサージ
・動的なクールダウン

●ストレッチ

 クールダウンでストレッチを行うと、脊髄興奮性が低下します。

 脊髄興奮性とは、運動により神経が活発になり、筋肉が活動しやすくなっている状態のことです。

 ストレッチにより、脊髄興奮性を抑えることでができるため、身体の筋肉を落ち着かせるために重要です。

 反動をつけるストレッチ(動的ストレッチ)よりも、じっくりと筋肉を伸ばす反動を使わないストレッチ(静的ストレッチ)の方が脊髄興奮性を低下させるという結果が多いです。

 もちろん、動的ストレッチは効果がないわけではありません。

 脊髄興奮性に関しては、低下して、いわゆる筋肉を落ち着かせる状態にすることは可能ですが、筋肉が回復するというわけではありません。

 6)の文献では「ストレッチで疲労回復効果はあるかもしれないが、筋の伝導速度の回復に関しては効果がない」と書かれています。

 伝導速度とは、筋肉に脳から神経を通して筋肉に指令を送る速度のことです。

 つまり、筋肉の疲労感の改善はあるかもしれないが、伝導速度の改善はないので筋肉の完全な回復ではない(あくまで自覚的な感覚的回復)と捉えることができます。

 

●マッサージ

 運動やトレーニングをすると、筋血流が増加し、その周囲の組織の間隙にも水分が増加するといわれています。

 クールダウンでマッサージを行うと、組織間隙にある水分量が優位に減ることもわかっています。

 運動終了10分後までの回復にクールダウンで何もしないのとマッサージをするのでは、大きく差があるそうです。

 その水分量を減少させることが、疲労の回復につながると考えられています。

 

●動的なクールダウン

 クールダウンは、ストレッチ・マッサージなど静的なものばかりではありません。軽い運動を行うことで乳酸値の減少を図ることもできます。

 乳酸を減らすのに最適な運動強度は

自転車駆動では40%VO2max程度3)
ランニングでは65% VOZmax程度4)
水泳では70%VOZmax程度5)

といわれています。

 VO2maxとは最大酸素摂取量のことで、高価な機械を使用ないと計測できません。

 ただ、最大心拍数の何%かで代用することができます。

40%VO2max=最大心拍数の58%
65% VOZmax=最大心拍数の77%
70%VOZma=最大心拍数の81% 

最大心拍数は220-年齢で出すことができます。

例)30歳の方であれば、220-30=190

この190が最大心拍数です。

40%VO2max=110回
65% VOZmax=146回
70%VOZma=153回

ということになります。

 2)の文献には、自転車漕ぎでの乳酸濃度の減少について研究されております。

 そこでは、10分間のクールダウンで自覚的運動強度(自分で感じる運動強度)で”楽である~ややきつい”レベルで自転車をこぐことが、一番乳酸濃度が低下すると書いております。

 ジムなどでトレーニングをした後は、クールダウンとして10分間、楽である~ややきつい範囲でエアロバイクを実施することが有効かと思います。

 

注意点

 乳酸を除去することで筋肉の疲労が回復すると思っている方も多いと思いますので、少し解説させていただきます。

 筋疲労は乳酸だけではありません。正確には、筋疲労は完全に解明されているわけではないということです。

 諸説を紹介します。

●疲労乳酸説

 筋疲労は一般的には、乳酸が溜まって筋肉が動きにくくなるという考えが広まっているかと思います。

 しかし、乳酸だけが疲労物質でないことも証明されてきているそうです。

 1)の文献に「運動させたラット(ねずみ)の血液中の乳酸値が上昇しているが、元のレベルまで乳酸値が低下しても、動くことは困難である」と記載されています。

 これより、乳酸だけで疲労が説明できるわけではないことがわかります。

 そのため、「乳酸をなくしたからといって完全な回復ではない」ということはご理解ください。

 

●疲労トリプトファン-セロトニン説

 トリプトファン-セロトニン説はあまり一般的な広がりはありませんが、トリプトファン-セロトニンが疲労に関係しているという仮説もあります。

 トリプトファンはアミノ酸の1つで、運動中の血中アミノ酸の組成変化でトリプトファンが増加します。

 このトリプトファンが脳へ以降し、セロトニン合成が活性化されます。

 セロトニンは睡眠物質としても有名であり、このトリプトファン-セロトニンが増加することが疲労の原因とも考えられているそうですが、様々な文献を読んでいるとその説の可能性は小さそうです。

 

まとめ

 疲労回復については、様々な研究がなされていますが、解明できておりません。

 そのため、「これが良い!」とはっきりと言えるクールダウン方法はありません。

 色々な疲労物質説があり、今はあくまでも乳酸は一つの疲労物質であると考えられているので、上記に乳酸を除去する方法なども記載させて頂きました。

 現在は、ストレッチ・マッサージ・動的なクールダウンを主なクールダウンとして実施して良いかと思います。

 まだわからないことも多いので、また後日、発信させていただきます。

 

参考・引用文献
1)渡辺恭良 日薬理誌(Folia Pharmacol. Jpn.)129,94~98(2007)疲労の分子神経メカニズムと疲労克服
2)岩原文彦ら 体力科学(2003)52,499~512 自転車駆動による無酸素性運動後の効果的なクー リングダウン強度について
3)Belcastro, N. A, and Bonen, A. Lactic acid removal rates during controlled and uncontrolled recovery exercise, J. Appl. Physiol., (1975), 39, 932-936.
4)Bonen, A. and Belcastro, N. A. Comparison of self selected recovery methods on lactic acid removal rates, Med. Sci. Sports., (1976), 8, 176-178.
5)Cazorla, G. Dufort, C. and Cervetti. P. J. The influ. ence of active recovery on blood lactate disappear ance after supramaximal swimming, In Hollander, P., P. A. Hunijing, G. deGroot [eds.], Biomechanics and Medicine in Swimming, (1983), 14, 244-250.
6)市橋則明 運動生理6(4):181-185,1991.筋疲労回復におけるストレッチングの効果―筋電図の周波数解析による検討―
 
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「ASK+room」管理人

理学療法士・パーソナルトレーナー・ダイエット指導も実施しております。
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