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【インタビュー】筋肉芸人なかやまきんに君に聞く、トレーニングと芸人としての転機

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撮影=木村心保

 ここ数年、盛り上がりを見せている筋トレ。パーソナルトレーニングが一般化し、24時間営業のジムも次々とオープン、コンビニでは手軽にプロテイン関連商品が手に入るようになったが、特に2020年はコロナ禍で運動不足に悩む人が増え、その流れが一層加速した。その一方で、新たに筋トレを始めた人が1年間続けられる割合は3~4%といわれるが、長年トレーニングを続けられる人はいったい何が違うのか? トレーニング歴25年目を迎え、元祖・筋肉芸人で筋トレYouTuberとしても活躍中のなかやまきんに君に、トレーニング、そして芸人としての転機について話を聞いた。

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――新型コロナウイルス感染拡大防止のための外出自粛の影響で、特に4~6月はトレーニングがしづらい状況だったと思いますが、トレーニングに対する意識は何か変化しましたか?

きんに君 基本的にはないですね。ただ、あの時期は“このまま世の中どうなってしまうんだろう”という不穏な空気が漂っていましたが、僕は“こんな時だからこそ、逆にトレーニング頑張るぞ”っという気持ちでした。

――自粛期間中は、主にご自宅でトレーニングされていたんですよね。

きんに君 はい。ただ、僕はもともとジム派で、家にはトレーニングチューブとアブローラーくらいしか置いていないので、十分な重さのウエイトが持てない分、どうしたら強度が出せるか、いろいろと試行錯誤しました。あとは、近所にどこか時間貸ししてくれるレンタルジムがないか探して、たまに貸してもらっていました。それでもやっぱり、筋肉は落ちましたね。

――自粛後は、スムーズに元のトレーニングに戻れましたか?

きんに君 久々のジムはやっぱり楽しかったんですが、マスク着用が基本になって、それに慣れるまでは息苦しくて、なかなか今までと同じトレーニングができませんでした。また、なるべく短時間で終われるよう、インターバルを短くして、でも強度は落とさないよう、いろいろと工夫しました。今まであんまりやってこなかった種目を取り入れてみたり。あと、コロナがきっかけで移動の際は自転車に乗るようになったんですが、坂道などでは脚のいいトレーニングになったり、新しい発見もいろいろありました。

――昨年は東京オープンボディビル選手権で準優勝されましたが、今年も何かコンテストに出場する予定だったんですか?

きんに君 昨年と同じ大会に出る予定で減量も始めていたんですが、3月末くらいに中止が発表されて…。でもまぁ仕方がないことなので、切り替えて来年に向けてトレーニングを開始しました。

 

トレーニングは週5、頑張った身体を徹底した食事管理で労わる

――現在はどれくらいのペースでトレーニングされているんですか?

きんに君 基本的には週5。1回は1時間30分くらいです。

――トレーニング中はどんなことを意識していますか?

きんに君 どうやったらキツいか、効くか、ですね。重さや回数というより、どうやったら最後まで力を出せるか、どういう角度が一番筋肉にキツいか、を意識しています。フォームが少し崩れたり、肘の位置が1㎝にズレたり、小指が少し内側を向くだけでも、負荷が関節や骨に逃げてしまって、あまり筋肉に効かなくなってしまうんですよ。

――「筋肉との会話」ってやつですね。きんに君は、新しいトレーニングを積極的に取り入れるタイプですか?

きんに君 そうですね。わりと、いろいろと変えていくタイプです。本だったり、YouTubeの動画などを参考にしています。あとは、ジムでほかの人を見て、こういう種目もあるなって。今までのトレーニングの経験から、この種目をやるんだったら、自分ならもう少し胸を開いたほうがいいなとか、脇を絞めたほうがいいなとか、もっと体をねじったほうがいいなとか研究したり。

――食事管理は?

きんに君 食事は60~70%くらい、1年を通して同じものを食べていますね。

朝のメニュー(写真=きんに君提供)

起床後:プロテイン(ぬるめの豆乳とお湯で溶かしたもの)

朝食:鶏むね150g(蒸したもの)、蒸し野菜(オクラ、ブロッコリー、ゴーヤ、アスパラ、ニンジン)、トマト、バナナ、えごま油(orシソ油、アマニ油)大さじ1杯

10~11時:千切りキャベツサラダ(くるみをひとつかみかけ、自家製ドレッシング【えごま油、りんご酢、塩】で)、ゆでたまご3つ

昼食:白米かそば、魚(刺身など)

15時:朝食と同じメニュー

夕食:卵2個、他は特に決めず、好きなものを食べる(減量中はノンオイルのツナとキャベツ)

21時 野菜と鶏肉が入った、自身プロデュースの「パワースープ」など

 夜は外食することもありますが、あまりカロリーなどは気にせず、好きなものを食べています。白米も1杯くらい食べますね。5年くらい前からこのメニューです。ロケ弁は、減量中でなければ食べることもありますよ。

――愚問だとは思いますが…1年間、ほぼ毎日同じメニューで飽きませんか?

きんに君 飽きてないとは言い切れないですけど(苦笑)、食事は飽きる/飽きないというよりは、今日も栄養取れたなって。スケジュール通りに食べる、ということを大切にしています。

――サプリは?

きんに君 基本的にプロテインと、トレーニング前にBCAAを飲むくらいです。食事がちゃんと摂れなかったときは、これにマルチビタミンを、減量中はグルタミンや、クレアチンをプラスします。なるべくリアルフードで栄養素が摂れるように心がけています。

現在公開中の『劇場版 仮面ライダーゼロワン』では、視聴者からのラブコールを受け、腹筋崩壊太郎として出演。

 

ターニングポイントは「筋肉留学」と「ボディビル大会」

――今年でトレーニング歴25年目だそうですが、長く続けている中で何かターニングポイントってありましたか?

きんに君 一つ目は2006年、28歳の時。1回目の筋肉留学ですかね。19歳ぐらいの時に読んでいた「月刊ボディビルディング」や「アイアンマン」で、筋トレの聖地である西海岸・ベニスビーチの特集をやってたんですよ。ビーチ沿いでランニングしたり筋トレしたりしてる人たち見て、「いつかここに住んでみたい」って憧れていて…。当時、日本のジムでは“けっこう筋肉がある人”だったけど、実際に現地に行ってみたら、めちゃくちゃ大きい人がゴロゴロいて、僕なんて本当にガリガリで足元にも及ばなかった。それで、カルチャーショックを受けて…。アメリカ人は骨格が大きいから、まったくトレー二ングしていない人も3カ月やれば、僕の10年間分よりもあっという間に大きくなる。だから、人と比べるのではなく、自分がどう成長しているのか、という方向へ切り替えたんです。

――なるほど。他人と比べても意味がない、と。

きんに君 2つ目は、ボディビルの大会を目指すことを決めた2014年です。もちろん、それまでも筋肉を大きくするトレーニングはしていたんですが、21歳でNSCを卒業して、最初に目指したのはテレビ。当時は『筋肉番付』(TBS系)が全盛期で、番組に出るためには筋肉が大きいことよりも、速く動けることが大切だった。本当はウエイトトレーニングをバリバリがやりたかったんですが、走るトレーニングも半々くらいでやっていました。『筋肉番付』で活躍して賞金を貯めて、筋肉留学に行ったんです。

 帰国後も『SASUKE』(同)があったり、テレビに出ることにすべてをかけていました。『炎の体育会TV』(同)が始まると、芸人VS元アスリートで走る対決企画が多くなり、「それでテレビ出られるなら」と、引き続き筋肉を大きくしないように走っていました。『オールスター感謝祭』(同)の赤坂ミニマラソンも、当時は優勝すると賞金が30~50万円くらいもらえたので、そのときは全然仕事がなかったから感謝祭に向けて毎日走って、賞金を生活費に充てていました。半年に1回あるし、1位じゃなくても賞金が出る時代だったんですよ。でも、だんだん「そもそも、なんで僕トレーニングしたかったんだっけ?」って思うようになって…。

 そうこうしていると、武井壮さんが出てきたり、半年前まで現役で陸上やってたハーフのモデルの子と対決、とかになってきたんですよ。そうなったときに、「どんどん新しい人が出てくるし、年を取ったから勝てないな」って。「やっぱり僕はボディビルがやりたい」と思って、それで切り替えたんですよ、2014年に。走るトレーニングは一切やめて、筋肉を大きくするトレーニングだけをやろうって。

――切り替えたことで、仕事に影響はありましたか?

きんに君 そしたら、芸人がやってたことを、今度はジャニーズの人たちがやるようになってきたんですよ(笑)。だから、タイミング的にちょうどよかった。たぶんそのまま走るのをやっていても、全然勝てないし、自然にオファーはなくなっていたと思いますよ。最近だと、2年くらい前に1回呼ばれましたけど、ぜんぜん走れなかった(苦笑)。
(後編へ続く/取材・文=編集部)

 

●なかやま・きんに君
1978年福岡県生まれ。吉本興業所属のお笑い芸人。NSC大阪22期生を卒業し、2000年にピン芸人としてデビュー。 2003年「第24回ABCお笑い新人グランプリ」で審査員特別賞、「R-1ぐらんぷり2006」決勝進出するなど、元祖筋肉芸人として活躍。 2006年米・ロサンゼルスへ“筋肉留学”し、2011年サンタモニカカレッジ運動生理学部卒業。 2019年「第27回東京オープンボディビル選手権大会」ミスター75キロ級で準優勝を果たすなど、ボディビルダーとしても活躍している。 現在、YouTubeチャンネル「ザ・きんにくTV」の登録者数は90万人を突破し、人気を集めている。

ザ・きんにくTV 【The Muscle TV】  
https://www.youtube.com/channel/UCOUu8YlbaPz0W2TyFTZHvjA

なかやまきんに君プロデュース「ザ・プロテイン&ファミテイン」  
https://allera.co.jp/theprotein/

最強のダイエットスープ「ザ・パワースープ」
https://kinnikun-power.com

なかやまきんに君プロデュースアパレル「POWER」   
http://power29.jp/

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