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後藤浩輝騎手の自殺で”大スランプ”名手・岩田康誠騎手の復活にトップエージェントの目論見あり

春のG1シリーズ真っ只中。特に5月は、競馬関係者の誰もが目標にしている日本ダービーが開催された。スターホースや人気ジョッキーの手綱さばきに注目が集まるが、やはり目を引いたのは2着に入ったサトノラーゼンであり、鞍上の岩田康誠騎手だった。
園田競馬時代から小牧太騎手と常にナンバーワン争いを演じてきた岩田騎手だが、中央入り後の活躍では小牧騎手に完全に差をつけたと言わざるを得ないだろう。それほど岩田騎手の勝負勘や追い出しのタイミング、コース取りなどは天才的だ。今年の桜花賞も、レッツゴードンキで絶妙なペース配分で逃げ切ってしまったことは記憶に新しい。
そんな岩田騎手だが、2度も落馬させてしまい、最後は自らの命を絶った後藤浩輝騎手への思いは人一倍強い。
「一部では不仲説もささやかれていた2人ですが、実は意外にソリが合ったみたいなんですよ。積極的に仕掛ける乗り方と個性的な感性が似ていた部分もあったようです。だから後藤騎手の訃報を耳にしたとき、岩田騎手はすごく落ち込んでいたみたいです」(競馬サークル関係者)
2012年の「NHKマイルカップ」で後藤騎手の騎乗馬と接触し、落馬させてしまったときは、岩田騎手の強引な乗り方に各方面から批判が集まった。復帰後も昨年4月27日の東京競馬第10レースで、やはり似たようなシチュエーションで後藤騎手は落馬。しかも頸椎という人間の体幹に大きな影響を及ぼす重要な箇所をまたもや傷めてしまった。何度も頸椎を骨折や損傷したためか、この時ばかりは復帰すら危ぶまれた後藤騎手。当時の状況をよく知る関係者はこう明かす。
「これ以降、岩田騎手は馬群を突き抜けたり、お得意のインコースを突いたりすることができなくなったんです。だから昨年の夏は、岩田騎手は大スランプに陥りました。でも、そんな岩田にも勝負どころがきました。それが昨年秋、京都競馬場で行われたマイルチャンピオンシップだったんです」
勝ったダノンシャークはG1ではいつもチョイ足りずのレースが多く、前走の富士ステークスでは騎乗した福永祐一騎手の早仕掛けのせいもあり、ゴール前で完全にタレてしまった。これにオーナーのダノックスサイドは激怒し、福永騎手降ろしに動き始める。
一方、あまりにも危険な騎乗が目立つ岩田騎手に対して社台グループは「NO」を突きつけていたこともあり、有力馬の1頭であったフィエロに岩田騎手を乗せるという選択肢はなく、福永騎手に白羽の矢を立てていた。
岩田騎手、福永騎手、四位騎手の馬を集めるのは、トップエージェントでもある元「競馬ブック」の小原靖博氏だ。通称「小原軍団」と言われるだけに「彼が3人の騎手をうまく手配してレースに挑ませる。このときはダノックスと社台の思惑が一致したため、すんなりとダノンに岩田、フィエロに福永で決まったが、より勝負気配だったのは前者であることは明白だった」(前出の競馬サークル関係者)
岩田騎手もここで福永フィエロ&社台グループに一矢報いれば自分の価値を高めることにもなり、なおかつダノックスグループの信頼も勝ち得ることにつながり、今後ダノンの馬集めに有利に働く。
結果は言わずもがな。お得意のイン突きが見事にハマり、馬場のド真ん中をなんの不利もなく完璧に乗った福永を競り落とした。このレースで岩田騎手は本来の騎乗を取り戻し、今春の桜花賞制覇へとつながっていくのだ。
G1レースでの岩田騎手の手綱さばきは要注目だ。
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