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幸運を呼ぶミラクルコンサルタント・田中雅子「ゼロからのリーダー学」第2回

まずはやめなさい!そして、ゼロから作り直すのがリーダーの役目

文=田中雅子/田中総研代表
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 そのような職人技に支えられた経理部に、店舗の店長経験者が配属されてきました。当然ですが、店舗のオペレーションにはすごく詳しいわけです。それで彼女に話を聞いてみると「売り上げ金差異の報告メールは、送る側の店舗も大変。もっと簡単にできるやり方があったら、すごく業務が楽になります。でもマニュアルで決められているから、仕方なくメールで送っていました」とのこと。

ほぼコストゼロでできちゃった!

 であれば、みんなが楽になる方法を検討してみようと考えた私は、システム部の部長に相談したのです。

「お金(予算)がないのですけど、どうにかなりませんか……」(田中)
「店舗周りのシステムに詳しいメンバーに話をしておくから、彼にちょっと相談してみて」(同部長)

 そこで、前出の元店長、経理部で店舗サポートを長年仕切っているメンバー、そしてそのシステム部員の3人でミーティングを始めたのです。そうしたら、既存の社内ポータルサイトを利用すれば、意外と簡単に、ほとんどお金をかけないでできるということが、わかったのです。

このことで私は、

「業務改善とは、皆が大変だ、面倒だ、どうにかしたいと思っていることを”まずはやめる”、そして”ゼロから作り直すこと”だ」

ということを学びました。実は毎日ルーティーン業務をやっている人たちというのは、

「これでいいのかな」
「このままだったら、いつかはパンクするかも」
「この仕事は、自分がいなくなったらどうなるのかな」

などと思いながら、とりあえずやらなくてはいけないから、”やっつけ”で片付けていることが多いのです。

 そこで、やめられる業務を見つけてあげるのが、リーダーの役割なのです。

「これって、そもそもやる必要性あるのか?」

という視点をもってチームの業務全体を見渡すことが、とても大切なのです。

田中雅子/田中総研代表

田中雅子/田中総研代表

“経営総合コンサルティングファーム” 田中総研代表

大学院在学中に、窮地に追い込まれた家業をいきなり継ぐことになり、稼ぐために外資系企業に入社。1年で部長に上り詰め、ファーストリテイリング(ユニクロ)に転じる。その後、一部上場企業執行役員、子会社社長を経て、独立。現在は、田中総研代表として、経営コンサルティングや企業研修、講演、執筆、テレビコメンテーターなど幅広く活動している、経営コンサルタント。

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