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ぼくらはあの頃、アツかった。『鉄火場だった頃のホール』を懐かしむ中年による回顧録が、今始まる!

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成長

 しばし後、筆者は立派なパチンカーへと成長していた。
 
 お気に入りの機種はダイイチの『CR天才バカボン』とサンキョーの『CRフィーバーワイドパワフル』。それと高尾の『CRピラミッ伝』などなど。

 なかでも京楽の『CR必殺仕事人』は狂ったように打っていた。大当たりが確定するプレミアム演出として、「ハンドルが震える」というのを搭載した最初の機種である。最初にバイブレーションを感じた時は思わず変な笑いが出たものだ。

 当時は特に何も考えずに打っていたので負けっぱなしであったが、筆者はすっかりパチンコが持つ──その刹那的な興奮の虜になっていた。

 ある夏の日。

 行きつけのCというパチンコ屋で、Mさんに会った。筆者のパチンカー化のきっかけを作った、あの講義中の余談の当本人である。彼の講義はもう受けていなかったし、あちらとしても筆者の顔など覚えていないだろうと判断して話しかける事こそしなかったものの、なんとなく気になって目で追うと、彼は我がホームベースであるパチンコのシマを早足で素通りし、一目散に奥まったパチスロのスペースへと向かっていった。そこには「地域最強!ハイビスカスコーナー」と書かれてあった。

 ハイビスカス
 
 なぜにパチンコ屋にハイビスカスが関係あるのだろう。そういえばこの辺りのパチンコ屋にはいたるところにハイビスカスをモチーフにしたポップやらポスターが貼ってある。もしかして何かの隠語だろうか。どことなく淫靡な雰囲気が感じられるし、気になる。

 丁度その時打っていた台の確変が終わったところでタイミングも良かったし、筆者は出玉を流し、ハイビスカスの誘いに乗ることにしたのだった。さあ、生まれて初めてのスロットだ。

 全く分からないまま適当に空いてる台に着座し、周りの様子を伺いながらプレイする。

 メダルを三枚入れて、レバーを叩く。ボタンを押す。
 メダルを三枚入れて、レバーを叩く。ボタンを押す。

 毎ゲーム時間を掛けて偉そうな7図柄を狙ったが、当たり前のように揃わない、というかこれは狙ったら揃うものなのだろうか。周りを見ると誰も何も狙っていないように見える。

 パチンコよりも早いペースでお金が消えていった。3000円使った辺りで「これは何か当たらないと7は揃わないんだろう」と判断して適当に押し始めると、いよいよ何が面白いのか全く分からなくなった。

 それでも頑張ってプレイし続けていると、突如、盤面が輝いた。ハイビスカスが点滅している。どうやら大当たりだった。タバコに火を点け、しばし眺める。
 
なるほど、ハイビスカスが輝いたら当たりの台が流行っているから、ハイビスカスコーナーが設置してあるのか。と思った。

 三枚入れてレバーを叩く。リールが回る。明らかに7を揃えよと言わんばかりに、ブラックアウトした盤面に7だけが白く浮かび上がって回っていた。困った。揃えられる気がしない。伝家の宝刀を抜く時だろうか(挙手)。ふと周りを見ると、隣のシマで別の台を打ってるMさんを見つけた。ふぅ。そうだ。奴さんがいた、と思った。小走りで近づいて肩を叩く。

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