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競馬大吟醸 -安田記念な人々- 「同世代のよしみで、憎きフジキセキ産駒を応援する」

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 一人酒をしていると、過去のことをふと思い出すことがある。いや、過去を考えることのほうが多いかもしれない。

 何十年も競馬をやっていると、これまでどれくらいの馬と出会ってきたかはわからないが、その中でも1995年の皐月賞馬ジェニュインは私が特に肩入れした馬の一頭である。

 日本競馬を変えたサンデーサイレンス全盛の時代、私はこの黒光りする漆黒の馬体に惚れたのだ。

 それからというもの私はジェニュインと共にダービーや秋の天皇賞で悔しい思いをしたり、マイルチャンピオンシップでは大声を張り上げたり、大勝負した有馬記念では風が吹いて走るのをやめてしまって競馬の難しさを味わった。

 ジェニュインが引退した後も応援し続けたが、すでにサンデーサイレンスの後継者が数多くいた中、勝ち切れない皐月賞馬の需要はあまりなかった。

 それでも2005年、ついにジェニュイン産駒の中から大物ドンクールが現れた時は心から歓喜したものだ。デビューからダート戦で5連勝。世間がディープインパクトで大盛り上がりする中、私はドンクールで大盛り上がりしていた。

 そんな中で迎えたユニコーンS。私はドンクールが同世代をどう蹴散らしてくれるのか楽しみにしていたのだが、いざレースを迎えると単勝7倍の2番人気……。

 それも1番人気は単勝1.1倍である。

 デビューから負けなしの5連勝。前走で重賞も勝ったドンクールを抑えて、めちゃくちゃな人気になっていたのが「砂のディープインパクト」ことカネヒキリだった。私は「何が砂のディープインパクトだ」と、小馬鹿にしながらドンクールの単勝をしこたま買いに行ったものだが、結局私がその金で支払ったのは高い授業料だった。

 余裕たっぷりのカネヒキリに2馬身以上千切られて、ドンクールの連勝は終わったのだ。

 もう10年以上前の話だが、その後ダート王まで登りつめたカネヒキリはフジキセキの後継者となったが、ドンクールはジェニュインの後継者になることはできなかった。

 これも親のデキの違いなのか。幻の三冠馬といわれたフジキセキが無敗のまま皐月賞を前に引退し、その皐月賞を勝ったのがジェニュインである。やはりフジキセキがいれば、ジェニュインもタヤスツヨシもクラシックを勝てなかったのかもしれない。

 そして先日、フジキセキの血を継ぐ馬の代表的な立場にいたカネヒキリが事故で亡くなった。

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